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中山秀明

POSTED BY ライター/編集/フードアナリスト 中山秀明 掲載日: MAY 3RD, 2020.

【食のプロが食べ比べ】濃淡で選ぼう。のり塩ポテチ5品を比べてわかったこと

巣ごもり生活で需要が高まっているスナック菓子。その王道といえば、ポテトチップスが挙げられるでしょう。そこで今回は、国民的ブランドとコンビニ&スーパーのPBとして発売されている「のり塩」味のポテチ5品を食べ比べてみました。味の違いなどを明らかにしていきます。

絶対的な2大定番と、PBののり塩を食べ比べます
絶対的な2大定番と、PBののり塩を食べ比べます

王者カルビーは好バランスの優等生型

まずはカルビー。同社は国内ポテトチップス市場で約7割のシェアを誇り、さらには国内産じゃがいもの6分の1を使用しているというほどのトップメーカーです。さまざまなポテトスナックがありますが、ロングセラーなのはやっぱりポテチ。「うすしお」、「コンソメパンチ」と並び御三家といっていい「のりしお」、そのおいしさはいかに?

カルビー「ポテトチップス のりしお 60g」税抜98円

タッチは軽やかながら味はしっかりで、パリパリ感もはっきり。それでいて口どけスムースな、好バランスの優等生型。濃さは適度ながら、のりはもっと多くてもいいかなと思いました。ここは好き嫌いでわかれるところですが、次に紹介するコイケヤよりはおとなしめな印象で、コイケヤ好きな人からすると、物足りないかもしれません。

カルビー「ポテトチップス のりしお 60g」
税抜98円
https://www.calbee.co.jp/

元祖コイケヤは「これぞのり塩」と思える満足度の高い味

日本で初めてポテトチップスを量産販売したのが、コイケヤで知られる「湖池屋」。カルビーではないのです。近年最大のヒット商品「プライドポテト」には、パイオニアとしての矜持が詰まっているともいえますが、実は「のり塩」というフレーバーの元祖も同社。それもあってか、コイケヤのポテチで一番売れているのがのり塩であり、コイケヤのフラッグシップといえばのり塩なのです。

コイケヤ「ポテトチップス のり塩 60g」税抜93円

じゃがいもの味も塩加減もともにしっかりめで、ほんのり甘味も。1枚のサイズ的にも適度な大きさと厚みがあり、全体的に満足度が高め。また、反ったり欠けたりしたポテトが少なく、正統派な印象もあります。一番の特徴は、なんといっても青のりの風味。まんべんなく磯の香りがして、ときおり濃くてエッジーなピースも。青のりが細かく多めにかけられている分、手が汚れがちですが、「これぞのり塩」と思えるおいしさです。

コイケヤ「ポテトチップス のり塩 60g」
税抜93円
https://koikeya.co.jp/

コイケヤ製のファミマは味も香りもストロング

コンビニのPBで、最ものり塩に力を入れているのがファミリーマート。普通にのり塩ポテチを販売しているだけでなく、ファミマだけの別注仕様になっているのもポイントです。それが「ポテトチップス濃いめのり塩」。その名の通り、濃いんです!

ファミリーマートコレクション「ポテトチップス濃いめのり塩」税抜100円/60g

パッケージにはコイケヤのロゴが出ていて、これは専門用語で「ダブルチョップ」の手法を取り入れたPBです。コイケヤののり塩の特徴である味の濃さを、さらに突き詰めたことがよくわかるテイスト。青のりの量が多くて、味も香りもストロング。濃い味付けに負けないようにしているからか、じゃがいもの食感もしっかりめで、厚さはそこまで感じないものの、芯があります。

ファミリーマートコレクション「ポテトチップス濃いめのり塩」
税抜100円
https://www.family.co.jp/

西友は薄味ながら十分に価格相応なおいしさ

無印良品を凌駕しそうな激安本格レトルトカレーが必見の、西友PB「みなさまのお墨付き」。そのなかにはポテトチップスもあり、60gで税抜69円というリーズナブルなプライスが魅力です。それでいて、じゃがいもは国産を使用。のりの風味が豊かな味わいとのことですが、実際はどうでしょうか。

みなさまのお墨付き「ポテトチップス のりしお 60g」税抜69円

塩も青のりも薄味で、全体的にライトテイスト。色も薄めなので上げ時間が短めなのかもしれませんが、塩分を控えたい人はいいかもしれません。反っているピースがメーカー品より多めですが、気にならない人は気にならないレベルでしょう。薄味で、青のりの量や香りもおとなしいですが、十分価格相応だと思います。

みなさまのお墨付き「ポテトチップス のりしお 60g」
税抜69円
https://www.seiyu.co.jp/

イオンはあっさりでシンプルなのり塩ポテチ

ラストはイオングループのPBのひとつ「トップバリュベストプライス」から。こちらは“満足品質で、地域いちばんの低価格を目指すブランド”がウリで、各ジャンルの定番商品が多数ラインナップされています。そののり塩ポテチはこの4月21日にリニューアルされ、筆者が買ったのは旧モデルとなりますが、レポートしていきます。

トップバリュベストプライス「国産じゃがいも使用 ポテトチップス のりしお味」。税抜68円/60g

商品の方向性や価格的にも西友と近く、味は薄めな印象。ただし反りは少なめで、丁寧に調理されている気がします。個人的に、西友もそうでしたが青のりのおとなしさが、ちょっと物足りないような。じゃがいもの味とともに塩加減もあっさりで、全体的にシンプルなのり塩ポテチといえるでしょう。

トップバリュベストプライス「国産じゃがいも使用 ポテトチップス のりしお味」
税抜68円
https://www.topvalu.net/

 

ポテチののり塩味は、濃い味派か薄味派かで好みがわかれるところ。あなたはどちらですか? ぜひ実際に食べ比べてみてください。

※メーカー品はマツモトキヨシで購入。時期により商品の品揃えや価格が変わる恐れがありますので、ご注意ください。また、各賞味期限は約6カ月でした。

[All Photos by Hideaki Nakayama]

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中山秀明

Hideaki Nakayama/ライター/編集/フードアナリスト

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TV番組や大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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