昨今の巣ごもり消費で、その需要がますます高まっている感のあるカップ麺。今回は、その中から国民的というべき定番5ブランドの醤油味をピックアップしました。どれも一度は食べたことがありますが、あらためてじっくり食べ比べてみると、同じ醤油味でも味の方向性、麺の太さや食感、具材などに違いがあることがわかりました。
![今回食べ比べるカップ麺5商品](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2020/03/DSC_9149.jpg)
目次
多めの具材とバランスのよさはさすがの一言。日清食品「カップヌードル」
カップ麺といえば、まず思い浮かぶのがこれ。世界初のカップ麺として知られる、日清食品の「カップヌードル」です。独特のツルッとしためんに、安定感のあるスープ。具材は味付けした豚ミンチ、ミンチポーク、エビ、スクランブルエッグ、ねぎです。
![](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2020/03/43310_02.jpg)
コロ・チャーとダイスミンチ(=いわゆる“謎肉”)、2種の肉と大きめの海老が入っていて、他の商品に比べて具材が豪華なことに、あらためて好感度が上がりました。麺のモッチリ感もちょうどいいです。味は醤油のシャープさがあって、やや塩味が強めの印象で、海老が大きいからか、その香りも特徴的。さすがにトータルバランスがよく、世界中で愛されていることにも納得のおいしさです。
日清食品「カップヌードル」
78g(麺量65g)税抜125円
https://www.nissin.com/jp/
[楽天] [Amazon]
懐かしいチキン風味と細麺が好相性。「サッポロ一番 カップスター しょうゆ」
サンヨー食品のロングセラーブランド「カップスター」。スープがよくなじむ細麺に、香ばしい醤油の風味とスパイシーな味わいのスープが特徴。どこか懐かしさを感じさせます。具材は国産豚肉を使用したポークダイス、スクランブルエッグ、えび、ねぎです。
![](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2020/03/43310_03.jpg)
「カップヌードル」に近い味を目指しているのかと思いきや、どちらかといえば(カップヌードルと)同じ日清の「チキンラーメン」のほうが味としては近いです。そんな方向性なので、古典的な印象があり、鶏に由来するうまみが最も豊か。麺はほぼ誤差レベルですが最も細いです。
サンヨー食品「サッポロ一番 カップスター しょうゆ」
72g(麺量60g)税抜115円
https://www.sanyofoods.co.jp/
[楽天] [Amazon]
カレーのような濃厚スパイシー感。「MARUCHAN QTTA SHO-YUラーメン」
今回の中では比較的新しい「QTTA(クッタ)」シリーズ。濃厚でコクのあるスープと「くったぁ~」と言いたくなる食べごたえが特徴です。その醤油味は、ラードの香ばしい風味がする麺に、香辛料がアクセントの、厚みのある味わいです。
![](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2020/03/43310_04.jpg)
どことなくカレーをイメージさせる、独特なスパイシーフレーバーが印象的。味は濃厚で、ほんのりとしたとろみがあります。麺は太めかつやわらかめで、どっしりとしたスープとも好相性。若い人向けに開発されたという、そのターゲッティングはイイと思います。
東洋水産「MARUCHAN QTTA SHO-YUラーメン」
78g(麺量66g)税抜110円
http://www.maruchan.co.jp/
[楽天] [Amazon]
タンメンのような野菜の甘み。「サッポロ一番 しょうゆ味どんぶり」
袋入り麺でおなじみ「サッポロ一番」のカップ麺バージョンです。麺はしなやかで張りがあって、歯切れも良好。スープはチキンのうまみに、香味野菜と香辛料の風味が効いた醤油味です。5種類の野菜を使用し、フリーズドライ製法で素材の魅力を再現しています。
![](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2020/03/43310_05.jpg)
タンメン的な野菜の甘味が感じられ、まろやかなやさしいニュアンスがあります。「カップスター」と同じメーカーということもあり、懐かしい系の方向性は似ていますが、こちらは鶏ではなく野菜のうまみを効かせた別物です。麺は太めでスープとマッチしていて、安定感のあるおいしさになっています。
サンヨー食品「サッポロ一番 しょうゆ味どんぶり」
74g(麺量63g)税抜105円
https://www.sanyofoods.co.jp/
[楽天] [Amazon]
ホタテのダシ感をスパイスで引き締める。「明星 チャルメラカップ しょうゆ」
半世紀以上に渡って愛される「チャルメラ」ブランドのカップ麺。味を特徴づけているのは、ホタテの隠し味と、その風味を引き出す秘伝のスパイス。醤油味は、さらにビーフ、香味野菜などのうまみ、ブラックペッパーを効かせ、別添の調味油で仕上げます。
![](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2020/03/43310_06.jpg)
やわらかな醤油スープの奥に甘味豊かなダシ感があって、これがホタテのうまみなのかもしれません。まろみを帯びた角のないテイストで、古さとは違うノスタルジックな方向性になっています。具材は多めで、特にナルトが個性的です。別添の「秘伝のスパイス」オイルは“味変”用でもいいですが、やはり入れるなら最初。味に層を加えるとともに、全体が引き締まったおいしさになります。
明星食品「明星 チャルメラカップ しょうゆ」
69g(麺量55g)税抜105円
https://www.myojofoods.co.jp/
[楽天] [Amazon]
みなさんそれぞれに好みのブランドはあると思いますが、食べ比べてみると、新しい発見があるもの。各社とも看板商品のアップデートには余念がありません。もしかしたら、たまにはちょっと浮気してみると、“推し変”があったりして面白いかもしれませんね。
※商品はオーケーとサミットストアで購入。時期により商品の品揃えや価格が変わる恐れがありますので、ご注意ください。また、各賞味期限は約6カ月でした。
[All Photos by Hideaki Nakayama]
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![](https://iemone.jp/iemone-cms/wp-content/uploads/2019/09/hideaki_nakayama-150x150.jpg)
中山秀明
Hideaki Nakayama/ライター/編集/フードアナリスト
食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TV番組や大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。
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