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POSTED BY ライター/パティシエ/ときどき通訳 sweetsholic 掲載日: JUN 28TH, 2020.

【スローなニュース】コロナ禍時代を穏やかに過ごすために・・・心にそっと寄り添うムーミン谷の言葉

現代社会は、何事にもスピードと効率を求められます。無駄を排除し、必要最小限のコストと努力で速やかに成果を出さなくてはいけません。けれど、無駄にはきっと、種類がありますよね。本当に省いていった方がいい無駄と、省いてしまうと心が痩せ細ってしまう無駄があるとイエモネは考えています。
そんな愛すべき無駄にじっくりゆっくり向き合いたいと考え、イエモネは「スローなニュース」をピックアップしていこうと決めました。今回は「心にそっと寄り添うムーミンたちの言葉」をピックアップしてお届けします。

(C)Visit Finland / TM & DENNIS LIVSON

ムーミンキャラクターと、コロナ禍時代を生きる私たち

今年2020年は、ムーミン誕生から75周年を迎えます。小説シリーズ、絵本、コミックスとして、世界中で愛されているムーミンは、フィンランドが誇る文学作品です。

(C)Visit Finland / TM & DENNIS LIVSON

お互いを受け入れながら、自分らしく、ありのままに生きている個性豊かなキャラクターたち。そんな登場人物たちが、生きていく上で大切な価値観を語り、読み手に大切な何かをハッと気づかせてくれる・・・。

コロナ禍時代を生きる私たちの心にそっと寄り添うものから、人生のあり方を再認識させてくれるものまで、キャラクターたちの個性が光るセリフをまとめてみました。

おだやかな人生なんて、あるわけがない/スナフキン

持ち物はリュックサックとハーモニカ、という身軽な旅人スナフキン。孤独を愛し、1人の時間を大切にしていますが、自分をありのままに受け入れてくれるムーミン一家との時間も実は大好きな、ムーミンの親友。

  • おだやかな人生なんて、あるわけがないですよ。(『たのしいムーミン一家』より)
  • あんまり、おおげさに考えすぎないようにしろよ。なんでも、大きくしすぎちゃ、だめだぜ。(『ムーミン谷の十一月』より)
  • 大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ。(『ムーミン谷の夏まつり』より)

コロナ禍による家族や友人との衝突、会えないからこそのすれ違い・・・。人間関係の築き方、人生のあり方を考えさせられる格言です。

頭はほったらかしにしておくと、よく働くものなんだ/ムーミンパパ

冒険家で小説家のムーミンパパ。家族を守るためには労を惜しまないけれど、いつも新しいことやワクワクすることを探している少年のような一面も。トレードマークは黒いシルクハットとステッキ。

  • きっと嵐って、朝日が、そのあとにのぼってくるためだけに、あるんじゃないかなあ。(『ムーミンパパの冒険』より)
  • あとになって、わたしが残念に思うのは、そのときは、立ち止まろうとも、わきを見ようともしなかったことです。(『ムーミンパパの思い出』より)
  • わしはしばらく眠るよ。ちょいちょい、眠っている間に、問題が自然に解けることがあるものな。頭はほったらかしにしておくと、よく働くものなんだ。(『ムーミンパパ海へいく』より)

的を射たことを、ふんわりと伝えるのが上手なムーミンパパ。朝日が昇るということを喜ばしく感じていることや、その喜びを味わうために不安で危険な状況を乗り越えようとする点に、フィンランド人の国民性が感じられる格言でもあります。

いつも希望を胸に生きるって、いいことよ/リトルミイ

荒っぽい口調で人の心をズバッと見抜く、おだんご頭のリトルミイ(ちびのミイ)。前向きで悪意のない、洞察力に優れたセリフには、考えさせられることもしばしば。

  • いつも希望を胸に生きるって、いいことよね。(『ムーミン谷の仲間たち』より)
  • だれかさんには、ばかみたいに見えるかもしれないわね。だけど、あたいにとっちゃ、こうしているのが、おそろしい運命をのがれる、ただ一つの手だてなのよ。(『ムーミン谷の仲間たち』より)

希望を失わずに生きるのはなかなか大変・・・。当たり前の基準が変わってしまったいま、現在の状況の中でできること、やるべきことを見つけようとする心がけが大切なのかもせれませんね。ときにはリトルミイのように気高く、凛とした姿勢で臨めば、ダラダラしがちな自宅での過ごし方に張り合いがでるかも!? 

たまには変化も必要です/ムーミンママ

おおらかで愛情深い、いつも朗らかなムーミンママ。ムーミンやしきに訪れるたくさんの人々を温かく迎え、とても親切に接します。トレードマークは肌身離さず持っている黒いハンドバッグ。

  • たまには変化も必要ですわ。わたしたちは、おたがいに、あまりにも、あたりまえのことをあたりまえと思いすぎるのじゃない?(『ムーミンパパ海へ行く』より)
  • さあ、あしたもまた長い、いい日でしょうよ。 しかも、はじめからおわりまでおまえのものなのよ。 とてもたのしいことじゃない!(『ムーミンパパ海へ行く』より)

辛いとき、悲しいときでも、楽観的な視点を忘れないことの大切さを教えてくれるムーミンママ。あたりまえのことをあたりまえと思いすぎる・・・鋭い、そしてごもっとも。変化を受け入れつつ、前向きに過ごしたいものです。

だらしがないことも、時には役に立つ/ムーミントロール

優しくて素直で社交的な、物語の主人公ムーミン(ムーミントロール)。冒険や挑戦が大好きで、好奇心旺盛な性格だけれど、ちょっぴり寂しがりやなところもあるムーミン族の男の子です。スナフキンは心の友。

  • だらしがないことも、時には役に立つんだねえ。(『楽しいムーミン一家』より)

仕事や日常生活が思うようにいかなくなってしまった、と悩んでいる人に向けて「少しぐらい、すべてを本調子でこなすことができなくても大丈夫!」という、ムーミンらしいセリフです。

(C)Visit Finland / Vastavalo, Anne Saarinen

変わってしまった日常を前向きに過ごすべく、最後はムーミンママのこんな言葉で締め括りたいと思います。「すこしたてば、ここだってなにもかも、ごくあたりまえと思えるようになりますわ」(『ムーミン谷の夏祭り』より)。

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取材協力・出典 [Visit Finland (フィンランド政府観光局)]
[moomin.co.jp]

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sweetsholic/ライター/パティシエ/ときどき通訳

海外を放浪しながら気ままな人生を謳歌しているフリーライター、パティシエ。現在の居住地は南フランス。海外のライフスタイルや、各国で学んだお料理などをみなさまと共有できればと思っています。 世界の文化とスイーツ、地中海料理、マレーシアが大好き。

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