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中山秀明

POSTED BY ライター/編集/フードアナリスト 中山秀明 掲載日: JUN 11TH, 2022.

【食のプロが飲み比べ】それぞれの特徴は?コンビニのアイスコーヒーを比較

2022年2月にコンビニ&マクドナルドのホットコーヒーを飲み比べましたが、夏を迎えた今回はアイスコーヒー! 注目は、6月7日にリニューアルを果たしたファミリーマートです。各社の違いはどこにあるのか、食のプロが徹底レビューします!

コンビニと、マクドナルドのアイスコーヒーを計5種類飲み比べます。写真は集合カットの撮影用で、試飲はすべて淹れた直後に行いました
コンビニ4社とマクドナルドのアイスコーヒー、計5種類を飲み比べます。写真は集合カットの撮影用で、試飲はすべて淹れた直後に行いました

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「ファミマ」はビターなコーヒー感が豊かで薄まらない

トップバッターは、リニューアルしたファミリーマートから。同社は2020年から、バリスタで世界一に輝いた粕谷哲さんを監修に迎えています。3年目となる今年は、クリアな後味はそのままにコクをアップ。

ブラジル産の豆の配合を増やし、雑味の少なさや後味のすっきり感を維持しながら、共同開発3年目で最もコクを感じるようにブレンド。さらに長時間焙煎により、飲んだ瞬間の苦味を改善したそうです。

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「アイスコーヒーS」税込100円(沖縄県では仕様が異なります)

店頭では“至極のコク”と売り出していましたが、確かにわからなくもないおいしさ。良質な苦味がしっかり出ていて、氷がとけてもコーヒーの味をしっかり楽しめます。香りも、深煎りしたようなビターアロマが強め。その分酸味は弱めですがキレはなかなかあり、甘みはうっすら感じます。ミルクとの相性もよさそうで、今回飲んだ5種類のなかで最も力強い味わいだと感じました。

アイスコーヒーS
税込100円(沖縄県では仕様が異なります)
https://www.family.co.jp/goods/cafe/0212380.html

「ローソン」はコク深さの奥に甘みと酸味がある

ローソンの「マチカフェ」は、紅茶やアイスココア、エスプレッソアフォガードなどメニューが豊富なうえ、店員さんが作ってくれるのも特徴です。アイスコーヒーは基本的に1種類ですが、カフェインレスがあったり、期間限定で希少なイエローブルボン豆を採用したりと意欲的。サイズがSからメガまであるなど、使い勝手のよさも見逃せません。

アイスコーヒー(S)」税込100円

ローソンは、飲む前のカップがまずナイス。夏らしく海をモチーフにした水色の可愛らしいデザインで、紙製であるため環境への意識の高さも感じます。カップはSサイズでも大きめで、入っている量も多めな印象。味はビターさもありながら比較的マイルドでフレンドリー。コク深さの奥に甘みと酸味がややあり、フルーティですっきりしたタイプのアイスコーヒーです。

アイスコーヒー(S)
税込100円
https://www.lawson.co.jp/recommend/original/detail/1390659_1996.html 

「セブン」はアロマ豊かで味もビターなリッチテイスト

“ゴクゴク飲める 芳ばしく香るアイスコーヒー”として売り出しているのがセブン-イレブン。豆は低温輸送され、量はホットコーヒーの1.2倍、焙煎は3段階、氷は4℃で瞬間冷却して純度の高さにもこだわるなど、随所に熱の入れようを感じます。なお7月4日から値上げされるので、その点も覚えておきましょう。

「7カフェ アイスコーヒーR」税込100円(7月4日以降は110円)

確かに香ばしく、アロマは豊かで味もビター。しっかりした味で、余韻も濃いめです。その分酸味は抑えめですが、ほんのり甘みがあって飲みごたえも◎。総合的に、リッチな味覚設計になっていると感じました。

7カフェ アイスコーヒーR
税込100円(7月4日以降は110円)
https://www.sej.co.jp/products/a/item/140323/

「ミニストップ」はバランスがとれた飲みやすい味

イオングループのスケールメリットを生かし、独自調達のハイグレードアラビカ豆を100%使っているミニストップ。アイスコーヒーは深煎り豆の甘く香ばしい香りと、すっきりした後味を前面に出し、ゴクゴク飲みたくなるおいしさに仕上げられています。

「アイスコーヒー Sサイズ」税込100円

ほんのり甘みがあり、香りはしっかりビターながら味の苦さはやわらいでいて、まろやかなタッチ。余韻はすっきりしていますが氷がとけても薄くなりにくく、バランスがとれた飲みやすいアイスコーヒーに仕上げられています。

アイスコーヒー Sサイズ
税込100円
https://www.ministop.co.jp/syohin/coffee/

「マクドナルド」は苦味とコクが絶妙で余韻スッキリ

2018年から、バリスタ世界一の受賞歴をもつ井崎英典さんを監修に迎えているマクドナルド。“苦甘酸”のバランスを重視した深みのある濃い味、酸味を抑えて苦みを効果的に使った食事に合う味、酸味が突出しないよう豆の配合を見直した劣化の少ない味。この3つがこだわりです。

「プレミアムローストアイスコーヒー S」税込100円

コロンビア、ブラジル、グァテマラ、ペルー、ニカラグアの豆をブレンドしているそうで、バランスのよさはさすが。苦味とコクが絶妙で、酸味は抑えめながらスッキリしています。余韻は長めで、適度なボディとキレがありジューシーなハンバーガーに合う味わい。

ただ一点、個人的には氷が多いかなと思います。ゆっくり飲んでいると氷がとけて薄くなるのでご注意を。こちらは「氷抜き」でオーダーできることが知られていてますが、「氷で薄まることを計算して味の設計をしておりますので、氷を抜くと『味が濃く感じる』『ぬるくなる』などの可能性がございます」とのこと(公式サイトより)。飲むスピードには個人差がありますが、筆者としてはデフォルトの量を少なくする方向で味調整をしてくれるとうれしいです。

プレミアムローストアイスコーヒー(S)
税込100円
https://www.mcdonalds.co.jp/products/4110/

今回、各社の味が進化していること感じるとともに、ファミマ、ローソン、セブンは、ストローなしで飲めるフタを用意していることに感心しました。なお、今回はすべてブラックで飲んでいますが、各店ミルクやシロップなどが用意されているので、思いおもいの楽しみ方を。

※各コンビニとマクドナルドで購入。商品名、価格、仕様、品揃え等は変更される場合があります。
[All Photos by Hideaki Nakayama]

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中山秀明

Hideaki Nakayama/ライター/編集/フードアナリスト

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TV番組や大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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