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倉田直子

POSTED BY ライター/タイニーハウス・ウォッチャー 倉田直子 掲載日: JAN 2ND, 2020.

【いくらで建てられる?】夢のデザイナーズハウス

マイホームの購入を考えるとき、「おしゃれなデザイナーズ・ハウスにできたらいいな」と思うのは自然なことですよね。でも、気になるのはお金のこと。「やっぱり高いの?」「いくらぐらいで建てられるの?」というクエスチョンを、イエモネが調べてみました。3つの素敵なデザイナーズ物件を、お値段とともにご紹介します。この記事を読み終わる頃には、今すぐマイホームを建てたくなっているかもしれませんよ!?

LDKが明るい北欧スタイルの家

変形地に建つ北欧スタイルの家
変形地に建つ北欧スタイルの家

まず最初にご紹介するのは、こちらの大阪市の密集した変形地に建つお宅。5人家族でお住いの木造3階建てです。

明るいイメージの玄関
明るいイメージの玄関

玄関に入ると、明るい空色の壁とあたたかみを感じさせる木目の床が目に入ります。壁からつき出る階段は、見ているだけでお子さんたちが元気にかけ上がる足音が聞こえてきそうです。

工夫が施されたLDK
工夫が施されたLDK

この家の特徴は、なんといってもLDKに明るい光がふんだんに取り入れられているところ。住宅が密集した変形地に建っているので、本来は光も風もとりにくい条件なのだそうです。けれど、隣人と視線が交わりにくい高さに窓を設置するなどの工夫で、十分な光が注がれているのですね。
LDKはお子さまが過ごす時間も長くなる場所なので、自然光のままでも十分明るいというのはうれしいポイントなのではないでしょうか。
キッチンも、施主とデザイナーで何度も打合せをし、こだわり抜いた場所なのだそう。

「ブルー&木目」のトイレ
「ブルー&木目」のトイレ

LDKが白を基調としていたのに対し、トイレは玄関と同じ「ブルー&木目」のコンビネーション。家の中にシークエンスが感じられます。

階段の壁にも淡いブルーが
階段の壁にも淡いブルーが

この北欧風シンプルモダンなお宅の施工費は、なんと1842万円。一千万円台で建てられるのですね!この工夫とこだわりの物件で、そのお値段はすごいです!

収納たっぷり、たなの家

通称「たなのいえ」
通称「たなのいえ」

お次に紹介するのは、東京都品川区に建つ、間口1.75間の狭小住宅。ひょろっとしたシンプルな外観ですが、インテリアは超個性的なんです。

くつをたっぷり収納できる玄関
くつをたっぷり収納できる玄関

まず最初に目につくのは、天井までたっぷりとられたシューコーナー。それにつながるように、横の壁にも同じピッチで棚と階段が続いています。棚に誘われるように、中に入ってみましょう。

奥行を感じさせる棚の流れ
奥行を感じさせる棚の流れ

この家は3階建てのスキップフロア(部屋が階段状につながる)構造で、さらに屋上バルコニーの7フロアで構成されています。そんなにフロアがあるのに、実はなんと「家全体がワンルーム」なんです。

ベッドコーナー
ベッドコーナー
本をたっぷり置ける書斎コーナー
本をたっぷり置ける書斎コーナー

どういうことかというと、トイレに付けられた 1 枚のドア以外、家の中は扉のないひとつの空間でできています。もちろん、寝室も書斎も他の空間との仕切りはなし。

料理が楽しくなりそうなキッチン
料理が楽しくなりそうなキッチン

そして全ての空間に共通しているのが、20センチのピッチで規則的に付けられている「たな」。このたなは収納の役割だけでなく、空間同士にシークセンスを生む役割をになっています。たなが階段につながっていたり、さりげなく次の空間にエスコートされているような気分になりますね。
もちろん、キッチンにも同じ素材のたなが。

たなを兼ねたカウチ
たなを兼ねたカウチ

この家のオーナーはアパレル関係に勤める方で、家づくりに対して「いい意味で“問題作”を作って欲しい」というご希望があったのだとか。そういったアーティスティックなリクエストに見事に応えたデザインになっていますね。
こんなこだわり満載の家にもかかわらず、かかった費用はなんと1679万円だったのだそう。こんなに素敵なマイホームがそのお値段で建てられるなんて、夢がふくらみますね!

好きなものに囲まれた家

桜をひとり占めできる家
桜をひとり占めできる家

最後にご紹介するのは、千葉県のとある河川敷前にたたずむ家。道路を挟み向かい側に建物がないので、リビングには大きな窓が。春には、河川敷に植えられた桜並木を堪能することができるのだそう。自宅でお花見なんて最高じゃありませんか?

木材のダークブラウンと黒でまとめられた玄関
木材のダークブラウンと黒でまとめられた玄関

家の内部は、アクセントカラーとして黒色が要所に使われています。ぴりっと空間が締まりますね。

インダストリアル・カフェ風のLDK
インダストリアル・カフェ風のLDK

家全体のテーマは、「インダストリアル・カフェ風」なのだそう。まるでNYのカフェに迷い込んでしまったような気分になります。階段に付けられたネットが、雰囲気を出していますね。小さなお子さんのセーフティーネットとしても役立ちそうです。

LDKにも光を注ぐ3階
LDKにも光を注ぐ3階

トップフロアの3 階にも、大きな窓が。右手の吹き抜けはリビングにつながっているので、ここからの明るい光はリビングにも注がれているのです。

趣味のアイテムのギャラリー
趣味のアイテムのギャラリー

この3階は、家主の趣味のアイテムのギャラリーのような役割もしています。好きなデザインの家に、自分の好きなものを置いて飾れるなんて夢のようですね。しかも春には桜にも囲まれるなんて、お出かけしたくなくなること確実です。
ずっと家で過ごしたくなってしまう魅惑のこのおうち、建築費用は2303万円でした。好きなものに囲まれる空間を生み出すお値段としては、とても良心的ですよね。

3つの素敵なデザイナーズ物件のご紹介、いかがでしたでしょうか。みなさまのマイホーム計画のお役に立てれば幸いです。

[All photos by Freedom Architects]
[CASE171 変形地に建つ北欧スタイルの家]
[CASE612 たなのいえ]
[CASE604 “LIKE”]

>>>【連載】小さな家の豊かな暮らし〜オランダ発 タイニーハウス 〜

>>>今、「部屋数を減らす」リノベが人気!暮らしやすい住まいの形とは

倉田直子

Naoko Kurata/ライター/タイニーハウス・ウォッチャー

2004年にライターとしてデビュー。北アフリカのリビア、イギリスのスコットランドでの生活を経て、2015年よりオランダ在住。主にオランダの文化・教育・子育て事情、タイニーハウスを中心とした建築関係について執筆している。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間

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