【2022年3月3日更新】桜のつぼみが色づき始め、もうすぐお花見の季節が到来しますね。昔の「お花見」は、貴族にとっては風雅な宴、農民にとっては桜の木に宿った「田の神様」をもてなす豊作祈願の行事でした。それが庶民の春の行楽になったのは、江戸時代から。花見弁当や花見菓子の文化も生まれ、形を変えながら現在も続いているのです。今回は、お花見や花見弁当の由来、関東と関西の桜餅の違いなどをご紹介します。

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もうすぐお花見の季節が到来しますね。お花見の由来や、花見弁当、花見菓子について、和文化研究家の三浦康子さんに教えてもらいました。
お花見の由来は?
桜は日本を象徴する花のひとつで、古くから日本人に親しまれてきました。奈良時代では花見といえば梅でしたが、平安時代以降は桜の鑑賞を指すようになりました。
貴族にとっての花見は、美しい桜を愛でながら歌を詠む風雅な「宴」。一方、農民にとっての花見は「豊作祈願の行事」でした。田の神様は山から降りてきて桜の木に宿ると考えられ、桜の咲き方で収穫を占い、農作業の準備をしていたのです。
お花見が庶民の「行楽」になったのは江戸時代。園芸が盛んになり、桜も品種改良されて、あちこちで桜が楽しめるようになったのです。3代将軍の徳川家光が上野や隅田川沿いを、8代将軍吉宗が飛鳥山を桜の名所にしました。今でもこれらは日本有数の桜の名所となっています。
花見弁当は華やかに

お花見には食べものが欠かせません。貴族たちは風雅な宴で飲み食いしていました。豊作祈願の行事では、桜の木に宿った田の神様に料理やお酒を供えてもてなし、人々も一緒に食事をしていたのです。
江戸時代になると、提重(さげじゅう)と呼ばれる取っ手付きの3〜4段の重箱が登場し、花見弁当にも用いられるようになりました。
現代の花見弁当は、おにぎりやいなり寿司、サンドイッチなど、手軽に食べられるものが主役。近年はとくにインスタ映えする華やかなお弁当が人気ですよね。手作りするときは、菜の花や春キャベツなどの春らしい食材を使ったり、塩漬けの桜の花をあしらったりしてカラフルにすると、お花見気分が盛り上がりますよ。
花見菓子の定番は長命寺?道明寺?

お花見では「桜の花よりもお菓子の方が楽しみ」という「花より団子」派も多いですよね。美しい彩りで季節を感じさせてくれる花見菓子には、江戸時代から続くものもあります。
例えば桜餅。花見菓子の定番ですが、桜餅には2種類あるのをご存知ですか? 関東の桜餅は小麦粉主体の生地であんこをくるんだもので、別名「長命寺(ちょうめいじ)」。関西の桜餅は道明寺粉(蒸したもち米を干し、細かくしたもの)の生地であんこを包んだ「道明寺(どうみょうじ)」。いずれも桜の葉の塩漬けが巻き付けてあります。2種類を食べ比べてみても楽しいですよ。
花見団子も江戸時代から続く花見菓子。三色の場合、白は冬の名残り、ピンクは春の訪れ、緑は夏の兆しを表しています。
近年では有名パティスリーやコンビニなどでも、桜をモチーフにしたスイーツが販売されています。いずれもこの時期だけの限定商品なので、伝統的な和菓子はもちろん、斬新な洋菓子も、プチプラなコンビニスイーツも、いろいろ味わいたいですね。
監修:三浦康子
和文化研究家。日本の文化を今に生かす方法をさまざまなメディアで提案。「行事育」提唱者。著書に『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)他多数。
http://wa-bunka.com/
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はな
hana/編集/ライター
コーヒーチェーン副店長から編集の道へ。現在は保育園児の母とフリーランス編集者の2足のわらじを履く、なんちゃってワーキングマザー。スポーツ観戦が生活の一部で、贔屓チームの勝敗が体調に影響を及ぼす厄介な体質。ワールドカップの日本開催を機にラグビーも勉強中。
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