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ベロワ ニーナ

POSTED BY ライター/翻訳者 ベロワ ニーナ 掲載日: MAY 6TH, 2020.

ウーロン茶を最もおいしくいただける淹れ方は?よく合う食べ物やスイーツは?

これから気温が上がり暑くなってくる季節、きりっと冷やしたウーロン茶が飲みたくなってきますよね!でもよく考えてみると「ウーロン茶ってそもそも何かよく知らないかも・・・」という人も意外と多いのではないでしょうか。この記事では、ウーロン茶とは何なのかを詳しく解説。ウーロン茶を最もおいしくいただける淹れ方も紹介します。水の温度はどれくらい?茶葉の量は?ウーロン茶は同じ茶葉を何度も使えるって本当?そんな疑問にお答えします。さらに、ウーロン茶によく合う食べ物やスイーツも見ていきますよ。

中国茶の代表であるウーロン茶。緑茶とも紅茶とも異なる豊かな味わいが人気です。日本ではアイスで飲む人が多いですが、いつもより少し背伸びしてみたいときは、ウーロン茶を茶葉からホットで淹れてみませんか。以下ではウーロン茶の概要、そしておいしい淹れ方をご紹介します。

ウーロン茶とは? 緑茶のとの違いは?

私たちが日々慣れ親しんでいる緑茶、紅茶、そしてウーロン茶は、すべて同じツバキ科の常緑樹である「チャノキ(学名カメリアシネンシス)」の葉から作られています。味や色の違いは、葉の発酵の度合いによるものです。

お茶の葉は、摘まれた後に乾燥・発酵などの工程を経て、私たちの飲むお茶となります。摘んですぐに加熱処理をして発酵を防いだものが「緑茶」、反対に十分に寝かせて発酵させたものが「紅茶」です。発酵が進むにつれて成分のカテキン(タンニン)が酸化し、赤みを帯びてきます。

ウーロン茶はその中間に位置し、しばしば「半発酵茶」と呼ばれることも。淡い茶色の色合いが特徴的で、紅茶の力強さと緑茶の繊細さの両方を合わせ持ったお茶です。福建省、広東省、台湾などのいわゆる華南文化圏が主な産地となっています。

つまり、全く発酵していない緑茶に対して、少しだけ発酵させたお茶が「ウーロン茶」ということになります。

ウーロン茶の特徴

一口にウーロン茶と言っても、発酵の度合いによって非常に多くの種類があります。そのため、どのウーロン茶を飲むかによって味が大きく変わってくるのが楽しいところ。緑茶や紅茶とはまた違う芳醇な香りも楽しめます。

また、ウーロン茶は加工する過程で茶葉を裁断せずに、葉っぱ全体の形を維持したまま作られます。色が烏のように黒く、また茶葉が曲がりくねった龍のように見えることから「烏龍茶」と名づけられました。そのため、茶葉にお湯を注ぐと、葉っぱが丸ごと開くのがとても美しいんです。

ウーロン茶は身体によいの?

ウーロン茶には緑茶や紅茶にはない、特別な「ウーロン茶ポリフェノール」が含まれています。これはお茶の葉に含まれるカテキンが、半発酵の過程で重なり合い、単体のカテキンにはなかった別の機能性を発揮します。これをウーロン茶特有のポリフェノールなのです。

最近、このウーロン茶ポリフェノールが身体に及ぼす様々な影響に関する研究が進められています。その中で体内のエネルギーの消費や中性脂肪の燃焼を促す、血中のコレステロールを抑制するなどの効果があることも報告されています。また、お口のリフレッシュや虫歯予防にもよいと言われていますよ。

ウーロン茶のおいしい淹れ方

では次にウーロン茶のおいしい淹れ方を見ていきましょう。まずはお湯を沸かします。ウーロン茶と言っても様々な種類があるので、お茶に合わせて温度も変えてあげるとよいでしょう。茶葉が固く引き締まっているものは95度程度(沸騰直前)、葉がゆるく開いているものは80度程度が好ましいとされています。お湯の温度が低すぎると色が薄くなり、香りも引き立たないので注意しましょう。

使うお茶の葉はティースプーン1杯分程度(約3グラム)が適量です。これも葉が締まっているものは少なめに、開いているものは少し多めに入れるとよいでしょう。抽出時間は個人の好みによって変わりますが、3~5分程度と少し長めにとるのがよいでしょう。

ウーロン茶は同じ茶葉を何度も繰り返して使うことができるのが特徴。これは、1度に抽出される成分が少ないためです。1煎目は香りを味わい、2~3煎目で深い味を楽しみ、そして4煎目以降は爽快さを感じることができます。種類によっては7煎目まで飲めるものも。おサイフにも優しいですね。

ウーロン茶に合うスイーツ・食べ物

中国や台湾では、ウーロン茶はしばしば月餅とよばれるおまんじゅうと一緒に出されます。日本のおまんじゅうやせんべい類ともよく合います。甘すぎないほうがお茶の味を邪魔することがないので、ナッツ類やドライフルーツなどとも相性がいいですよ。

また、ウーロン茶ポリフェノールは脂肪を吸収する効果があるので、脂肪分の多い食事の後にウーロン茶を飲むのもおすすめ。ラーメンやとんかつ、牛肉などを食べた後にウーロン茶でリフレッシュするのがいいですね。

[参考]
Pettigrew, J. (2004). The tea companion: a connoisseurs guide. Philadelphia: Running Press.
今回の記事の執筆にあたって、イギリスを代表する紅茶専門家ジェーン・ペティグリューさんの著書を参考にしました。ペティグリューさんはイギリス・ティーアカデミーの創設者でもあり、何度か来日して講演会やレッスンなどを開催しています。
[ウーロン茶ってどんなお茶?|サントリー]
[おいしいウーロン茶の入れ方|世界緑茶協会]

[Photos by Shutterstock.com]

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ベロワ ニーナ

Nina Belova/ライター/翻訳者

北海道生まれ、福井県育ちのロシア人。東京大学地域文化研究北アメリカコースを卒業後、アメリカに移住。現在はフリーランスのライター・翻訳者として活動し、執筆分野は金融・技術・旅行・歴史など多岐にわたる。アメリカの田舎で夫・猫とともに自由なヒッピー生活を満喫中。

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