海底熟成のラム酒があると聞き、飲んでみたくてたまらなくなった筆者。それも東京都の秘境、小笠原の海で熟成されたものだそうです。難破船で海底熟成されたワインが驚くほどおいしかったというニュースは過去に聞いた記憶がありますが、果たしてラムはどうなのでしょうか?実際にお取り寄せして飲んでみました!

目次
そもそもなぜ小笠原でラム酒なの?

小笠原とラム酒の出会いは、今から200年ほど前に遡ります。この頃小笠原諸島は欧米人の捕鯨基地として利用されていて、捕鯨船と小笠原に定住した欧米人との間でラム酒の取引があったとの記述が残っています。
そう、小笠原諸島に最初に住んでいたのは日本人ではなかったんです。
その後1876年に、小笠原諸島は日本領土になります。亜熱帯の気候を活かしたサトウキビ栽培が盛んになり、その副産物(糖蜜)を蒸留したお酒を「糖酎」「泡酒」「蜜酒」などと呼び、島民の間で愛飲されていました。
しかし第二次世界大戦の影響で、全島民の疎開、アメリカ領地化、日本の製糖業衰退、などが重なり、糖酎文化はすっかり途絶えてしまいます。
「小笠原ラム」の誕生は、帰島した島民の間で「もう一度糖酎を飲みたい」という想いが募ったのがきっかけ。1989年に小笠原ラムリキュール株式会社が設立され、1992年にラム酒の販売が開始されました。
現在、小笠原諸島母島でラム酒が生産されているのは、こうした背景があるんですね。
海底で熟成させる理由は?

筆者も記憶にありますが、かつて難破船から引き揚げられたワインが非常においしくなっていたというニュースがありました。「海水温が熟成に適していた」「波による揺らぎがうまく作用した」「瓶内の気圧と水圧のバランスよかった」などの偶然が積み重なりおいしくなった言われています。
近年ではワインや日本酒、泡盛を海底で熟成するプロジェクトが各地で起こっているそうです。

そんな中、母島のラム酒を海底で熟成させたらどうなるのだろうか?との好奇心と、小笠原のラムを「もっとおいしくしたい」「もっと多くの人に知ってもらいたい」との思いから実験と検証を重ね生まれたのが、「海底熟成ラムMother」なのです。
開封!「海底熟成ラムMother」

届いたラム酒は、シンプルでおしゃれなボックス入り。これならギフトとしてもいいですね。

青いラベルが目に眩しい。海底熟成ということですが、なんだか星空を想わせるようにも見えます。小笠原は星空も美しいんでしょうね。

じゃん!まぎれもなく海底から帰還した風情の瓶です。個人的にはラベルも貼ってから一緒に沈めるとより帰還感が出るかと思ったのですが、それですと製造表示が読めないなどの問題があるのでしょうか。

いい感じに石灰や藻などの付着物をまとっています。熟成期間は1年間だそうですが、もっと長く眠っていたような佇まい。

ちょっと緊張しますが、開封してみます。開封時に瓶とキャップの間にたまった海水が出ることがあるようです。ラム酒の品質に影響はないとのこと。

ポロポロと石灰が剥がれ、海水もポタポタと出ました。開封時は新聞紙など下に何か敷いておくといいかも。

さあ、キャップを開けますよ〜。タイムカプセルを開けるときのような、不思議なトリップ感。なんとも言えない香りがあたりに漂います。いつも自宅で飲む甘いラムの香りではなく、もっと大地に根ざしたような個性的な香りです。
実飲!「海底熟成ラムMother」
ストレートで

まずはストレートで。編集部では、「ストレートで!?」と驚かれましたが、ラム好きな筆者はよくラムをストレートでいただきます。飲むというより、舐めるという感じ。口にした瞬間ふわっと蒸発していくような、香りと舌の痺れだけが余韻として残るあの感覚が好きです。
さて、海底熟成の小笠原ラムは、どんな風味なのでしょうか。期待を胸に一口。うーんこれは!荒々しいほどの野趣あふれる風味。今まで飲んだことがない味わいです。余韻の奥に、微かに焼酎のような雰囲気を感じました。面白い。
ロックで

次はロックで。ライムもいれて。編集部では、こちらの飲み方の方が飲みやすいと人気でした。確かに、風味がまるくふくらんで、ライムのさわやかさがいいアクセントになります。
ラムコークで

ラムといえばやっぱりラムコークも試さずにはいられません。ちなみに個人的には、ラムコークを作るときのコーラはペプシゼロ派です。

ラムコークって、若者の気軽なカクテルというイメージがあるのですが、「海底熟成ラムMother」で作るラムコークは、大人の味わい。酸いも甘いも噛み分けた大人だからこそ、この個性を面白いと感じられるのではと思います。
開封してから10日後に激うまに

この後、開封して10日ほどしてから、瓶に余ったラムをまたストレートで舐めていたのですが、開封したてよりずっとまろやかになって、香りも奥ゆきが感じられました。一言で言うと、激うま!
開封したてはやっぱり、まだ荒走っていたんですね。時間の経過と共に変わる味わいを楽しむのがおすすめです。このまま置いておいたら、もっとおいしくなるかも?試してみたいと思います。
新しい東京のラム「小笠原ラム」

今の時期なら、エッジの効いた父の日ギフトとしてもいいかもしれませんね。
海底熟成ラムMother
1本4,950円(税込)
東京愛らんど市場 https://store.shopping.yahoo.co.jp/tokyoislands-sawarab/9116.html
小笠原母島観光協会|海底熟成ラムMother
https://hahajima.com/rum/
小笠原観光局
https://www.visitogasawara.com
※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※味に関する見解はあくまでも個人の感想となります。ご了承ください。
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山口彩
aya yamaguchi/統括編集長/フードアナリスト
インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「イエモネ」「TABIZINE(タビジン)」「novice(ノーヴィス)」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。引越し歴は15回。
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