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石黒アツシ

POSTED BY ライター&フォトグラファー&フードコーディネーター 石黒アツシ 掲載日: DEC 6TH, 2019.

【ヨーロッパ食材×日本食】驚きのおいしいアイデア10選。パーティーもね

「ヨーロッパと日本食材のパーフェクト・マッチを楽しむ10日間」が12月6日から10日間、表参道の「COMMUNE」で開催。日替わり4種類の「欧州食材×日本食のペアリングメニュー」が無料提供されるそうです。とはいえ、どのメニューも意外と簡単に作れそう。厳選された絶品10メニューを紹介しちゃいます。パーティーの時期に重宝しそうなものばかりです。

話題の料理研究家ベリッシモ・フランチェスコさんがおすすめするペアリングメニューは、豆腐とトマトを使ったカプレーゼ。指をさしているのはボトルにある「PGI」マーク。EUで産地を明らかにするためのマークです。このオリーブオイルはPGIで保証されたイタリアの「Toscano」なのでトスカーナ産。このマークと「PDO」という産地名称を保証したマークを目安に商品を選ぶのがいいそうです。では、前菜からメイン、デザートの順で。

前菜|フィンガーフードに欧州と和の融合

パーティーと言えばフィンガーフード。ちょっとした前菜がいくつかあれば、パーティーが盛り上がります。スティックに刺したり、小さめの器に一口分を盛ったり。もちろん、たっぷりをお皿に盛っても家族や小さな集まりならばっちりです。

イタリアのオリーブオイルと、ギリシャのオレガノ|豆腐カプレーゼ

発表会でフランチェスコさんが女優の川島海荷さんに作ってあげているのが冒頭の写真の「カプレーゼ」。トマトとモッツァレラチーズ、それにバジルとオリーブオイル、塩黒コショウ、オレガノというシンプルな料理です。そのモッツァレラチーズを水を切った木綿豆腐に代えて、黒コショウを一味唐辛子にしたものです。

さらにそれをスティックにしたものがこちら。日本のプチトマトはとってもおいしいとフランチェスコさん。簡単にできて、カラフルだし、さっそく気分が盛り上がります。オレガノが香ると、地中海の雰囲気が漂います。

フランスのチーズ|海苔の佃煮

こちらは色合いがシックな一品。ノルマンディー産のカマンベールチーズ(こちらがPDOマーク)に海苔の佃煮を合わせたものです。ぱっと見ると、「これはもしかしてキャビア?」かと。でもツブツブしていないので海苔って気づきました。そういえば、キャビアも海苔も塩気が効いたシーフード。なるほどです。

ハモン・セラーノ|大葉&梅

大葉と叩いた梅をロールしているのが「ハモン・セラーノ」。ご存知スペイン産の生ハムです。薄切りにしてメロンにのせる、あの生ハムですね。口に入れると、あれこれなんだっけ?という驚きになるのが梅。大葉の爽やかさも一緒に和のテイストが生ハムによくマッチします。

ラトビアのスモークオイルサーディン|大根&ミョウガ

バルト海を望むラトビアからはスモークオイルサーディン。缶詰を使って作る冷製の前菜です。イワシですからもちろん日本食とも合いますよね。でもこちらのサーディンはすでにスモークされているし、オイルもおいしいしで、大根おろしとミョウガさえのせればそれで完成。さっぱりといただけます。

メイン|日本食がランクアップ!いつもの食卓にもね

メインの料理というと、ローストビーフだとか、白身魚のポワレだとか、なんとなくめんどくさそうなものを思い浮かべたりもしますが、いつも食卓にあがる定番料理や季節の素材もヨーロッパ食材でワンランクアップします。

ギリシャのドライいちじく|サンマ

ギリシャのドライいちじくとサンマを、マッシュルームやパプリカと一緒に。柔らかいドライいちじくを細かく切るかミキサーにかけたと思われます。たとえば魚は違いますが、イワシの梅干し煮のような印象で、サンマにいちじくの甘さと酸っぱさがよく合っていました。ドライいちじくは生のものより保存が効くし、好きな量だけ使えて便利です。

デンマークのバター|豚汁

デンマークは酪農が盛んな国で乳製品もたくさん生産されています。もちろんおいしいバターも。それを、ほんのちょっとだけ豚汁に入れます。それだけでバタ臭くなるわけですけど、そもそもバターとしょうゆはとっても相性がいいので、おいしくないわけありませんよね。

ごはん系|日本人ならご飯!一気に華やかに

日本人ならやっぱりごはん。おにぎりと棒寿司です。

ハンガリーのパプリカパウダー|シャケおにぎり

オレンジ色に染まったご飯は、パプリカパウダーを入れて炊いたご飯。それを三角おにぎりにして、さらにパプリカパウダーをパラパラ。「赤いと辛い」といった印象がありますが、パプリカは辛くないんです(注:チリペッパーを配合したものは辛いです)。だからこんな可愛い色合いに染めても大丈夫。パプリカにはスモークしたものもあるので、深い味わいにするならそっちを使ってもいいかもしれません。シャケの色にもピッタリです。

ドイツのハム|サバ棒寿司

何この旨味!サバと豚の出合いです。自分で作るのは大変なサバの棒寿司ですから、これは買ってきてもいいと思います。でもそのままだとなんとなく・・・ですよね。そこで、ハムをのっけます。できれば、こんな風にピンク色の薄切りのものを、ふわふわっと。すると、一つ一つが作品みたいに見えてきます。味はまさにサバとハムの旨味のマリアージュ。単純だけど最高なアイデアです。

食後の甘いものは煮カボチャとおしるこ

日本食のあとのデザートは必須じゃないかもしれないですが、ディナーならやっぱり最後に甘いものがあったらいいかもと。で、煮カボチャとおしるこって和の料理のど真ん中ですが、こう変わります。

ベルギーのカラメルビスケット|煮カボチャ

甘いカラメルのビスケットに、シンプルな煮カボチャ。これはシンプルだけどなかなかおいしい。甘いビスケットに、ジャムはないですよね。だったらあっさりと煮た、または甘じょっぱく似たカボチャを潰してのっけるのはありだと思います。紅茶にいいかな。

ポーランドの岩塩|おしるこ

おしることいえばおいしいお塩で味が決まるといってもいいと思います。全体の甘さを引き立てる塩は大事です。そこで使うのはポーランドの岩塩。日本では海の塩がほとんどですが、岩塩にはまた違ったミネラル感があり、繊細な変化が楽しめます。自宅でも白玉粉でお団子を作って、市販の餡を使えばおしるこも簡単。パーティーなら、こんな小さなかわいい器にちょっと入れるのもおしゃれです。ちなみにこれ、紙でできててエコな使い捨ての製品なんです。

というわけで、ヨーロッパの食材を主となる食材として、また調味料として使うと、いつもの日本食が、時に大胆に時に繊細に変わります。「何使ったの」といった会話と一緒に楽しめますね。

ヨーロッパと日本食材のパーフェクト・マッチを楽しむ10日間
https://www.enjoyeurope.jp/eu-village
期 間 :2019年12月6日(金)〜15日(日) 11時~16時
会 場 :@COMMUNE(表参道)〒107-0062 東京都港区南青山3丁目13

[All photos by Atsushi Ishiguro]

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石黒アツシ

Atsushi Ishiguro/ライター&フォトグラファー&フードコーディネーター

旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。

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