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POSTED BY 編集/ライター はな 掲載日: SEP 10TH, 2020.

2020年の「八朔」っていつ?どんな行事?果物じゃないの!?

八朔(はっさく)とは八月朔日の略。朔日(さくじつ)とは1日(ついたち)のことで、8月1日を指します。現代の暦では8月下旬〜9月頃にあたり、今年は9月17日(木)。昔から豊作祈願の行事が各地で催されたり、「田の実」が「頼み」に通じることから、よく頼み事をする相手に贈り物をしたり、江戸時代には正月に次ぐ特別な祝日でもありました。現代ではあまり馴染みのない日ですが、八朔は昔の日本人が大切にしていた日なのです。「ハッサクって果物でしょ?」と思うかたに、果物の八朔の由来も紹介します。 


八朔とは八月朔日(はちがつさくじつ)の略で、8月1日のこと。八朔の由来や行事、同名の果物「ハッサク」について、和文化研究家の三浦康子さんに教えてもらいました。

八朔とは?

「八朔(はっさく)」と呼ばれた旧暦の8月1日は、現代の8月下旬〜9月頃。本格的な収穫を目前にした、稲穂が実り始める時期で、古くから各地で「豊作祈願」の行事が行われました。

田の実りを祈願することから「田の実の節句」と呼ばれ、「田の実」が「頼み」に通じることから、農村ではよく頼み事をする相手(お世話になっている恩人や親族など)に初穂(収穫に先立ち供える稲穂)を贈る風習も。鎌倉時代には、武家や町人の間でも贈答品をやり取りするようになりました。

さらに、天保18年(1590年)8月1日に、徳川家康が江戸城に入城したことから、江戸幕府はこの日を祝日に定め、正月に次ぐ重要な日として毎年祝うようになりました。諸大名が将軍に太刀や馬を献上し、江戸中がお祝いムードになったそうです。昔の人にとっては、八朔は特別な日だったのです。

2020年の八朔は9月17日(木)。以下のように毎年日付が異なります。

  • 2021年9月7日(火)
  • 2022年8月27日(土)
  • 2023年9月15日(金)
  • 2024年9月3日(月)
  • 2025年9月22日(月)

今も続く八朔の行事&祭り

八朔の行事や祭りは、今でも日本全国で行われています。八朔は旧暦では8月1日に行われていましたが、新暦の現在は、8月1日、月遅れの9月1日、旧暦の8月1日に行うところなどさまざまです。

【京都府】京都の祇園では、芸妓や舞妓が芸事の師匠やお茶屋に「おたのもうします」と挨拶回りをする伝統行事「八朔」が今も続けられています。(新暦8月1日)

【熊本県】上益城郡山都町の「八朔祭」は有名なもののひとつ。竹や杉など自然の材料で作られた巨大な「大造り物」が、お囃子などともに街を練り歩いて豊作を祈願します。(9月の第1土曜・日曜)

【香川県】三豊市の「仁尾八朔人形まつり」は、石や草木で作った箱庭風の舞台で、歴史上の武将やおとぎ話の名場面を再現。子どもの健やかな成長を祈願する行事です。(9月下旬)

【広島県】廿日市市宮島町の「たのもさん」は、宮島の秋の風物詩。新米の粉で作った団子の人形やおはぎ、果物、さい銭などを乗せた「たのも船」という小船を厳島神社から流して、収穫に感謝をします(旧暦8月1日)

※今年はコロナの影響で中止や縮小される行事もあります。

果物のハッサクとの関係は

「はっさく」と聞くと、果物のハッサクを思い浮かべる人も多いでしょう。果物のハッサクは日本原産のみかんで、漢字では「八朔」と書きます。

江戸時代末期、広島県のお寺で原木が発見されたとき、住職さんが「八朔の頃に食べられるだろう」と言ったことから「ハッサク」の名が付いたというのが定説です。

実際には旧暦8月1日頃には、まだ実が小さくて食べるには早すぎます。ハッサクの収穫時期は12〜3月頃で、収穫後に1〜2カ月貯蔵され、酸味の落ちる2〜3月が食べ頃となります。ハッサクは八朔のころには食べられないので、ご注意を。

監修:三浦康子
和文化研究家。日本の文化を今に生かす方法をさまざまなメディアで提案。「行事育」提唱者。著書に『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)他多数。
http://wa-bunka.com/

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はな

hana/編集/ライター

コーヒーチェーン副店長から編集の道へ。現在は保育園児の母とフリーランス編集者の2足のわらじを履く、なんちゃってワーキングマザー。スポーツ観戦が生活の一部で、贔屓チームの勝敗が体調に影響を及ぼす厄介な体質。ワールドカップの日本開催を機にラグビーも勉強中。

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