ルウタイプのカレーの売り上げを、レトルトタイプが抜いたといわれる昨今。家でカレーを食べる場合、レトルト派が多いという証拠でしょう。そんな背景もあって、お店には定番商品からご当地系、個性派など、さまざまなレトルトカレーが売られています。その中から今回集めたのは、リーズナブル系の王道5ブランド。味わい的にもスタンダードな、中辛を食べ比べました。

甘口派も歓迎のフルーティーなマイルド感。ハウス「ククレカレー」
ハウス「ククレカレー」は、1971年に登場したロングセラー商品。名前の由来は「調理しない(クックレス)」からきているそうです。すりおろしたリンゴとマンゴーチャツネの甘み、そしてトマトや炒め玉ねぎなどの野菜の旨みがとけこんだ、やさしくまろやかな味わいのカレーです。湯煎はもちろん、箱のまま電子レンジで温めてもOKです。

リンゴが使われているだけあって、テイストにはフルーティーな甘味が見え隠れ。玉ねぎの甘味もプラスされています。全体的にやさしくマイルドで、甘口派の人が中辛にトライするには特におすすめです。肉がやわらかく、ジャガイモは大きめながらニンジンが小さめなのは、ニンジンが苦手なお子さま向けの配慮なのかもしれません。
ハウス「ククレカレー 中辛」
180g 税抜120円
https://housefoods.jp/index.html
[楽天] [Amazon]
具が多くて完成度が高い。大塚食品「ボンカレーゴールド」
「ボンカレー」は「ククレカレー」よりもさらに早い1968年に発売。世界初の市販用レトルトカレーとして、今なお愛されています。じゃがいも・玉ねぎ・にんじんは国産の素材を使用。あめ色になるまで炒めた玉ねぎの深い味わいをベースに、ビーフのコクと旨みが溶けこんでいます。

味の特徴をひと言で表すと、グレイビーでクリーミー。「ククレカレー」の次に甘味を感じたのがこれです。辛味の余韻も弱めで、こちらも辛さが苦手な人向けの中辛だと思います。具が多めなのも好印象で、今回の中でも特に説得力のある完成度だと感じました。
大塚食品「ボンカレーゴールド 中辛」
180g 税抜134円
https://www.otsukafoods.co.jp/
[楽天] [Amazon]
ビターでスパイシーな大人向け。S&B「おいしいカレー」
「カレーの王子さま」などで知られるS&B(エスビー食品)の定番カレーがこちら。20種類もの野菜と果実を使い、その旨みとコクを追求。「たっぷりの野菜のおいしさ」にこだわった風味豊かな味わいが特徴です。

ブイヨンのような肉と野菜の旨みが強めで、その分だけ甘さはひかえめ。今回の中ではスパイス感も前面に出てきていて、ビターかつスパイシーといえるでしょう。オーソドックスながらも特徴的なテイストで、どちらかといえば大人向けといえる味わいになっています。
S&B「おいしいカレー 中辛」
180g 税抜102円
https://www.sbfoods.co.jp/
[楽天] [Amazon]
トロトロ煮込まれた旨みで人気No.1。ハウス「咖喱屋カレー」
意外かもしれませんが、この「咖喱屋カレー」ブランドが、レトルトカレーのシェアNo.1。選び抜かれた29種類のスパイスをブレンドし、その風味を最大限に引き出す独自の製法で香味をアップ。野菜とブイヨンをじっくり煮込んで作られた、コク深い味わいが特徴です。

他の商品が170~180gなのに比べて、内容量が200gとちょっと多め。同じハウスですが「ククレカレー」とは違って、甘味よりもブイヨン系の旨みと塩味が印象的です。素材が煮込まれているような繊維質のあるテクスチャーはいい感じですが、肉が「挽肉かな」と思えるほど小さめなのは惜しいところ。でも、この量と価格なら納得感は充分あります。
ハウス「咖喱屋カレー 中辛」
200g 税抜108円
https://housefoods.jp/index.html
[楽天] [Amazon]
オーソドックスで高コスパ。グリコ「カレー職人 ビーフカレー」
本格的なカレーソースの味わいを重視した、グリコの「カレー職人」ブランド。同シリーズには「バターチキンカレー」や「老舗洋食カレー」など豊富なラインナップがありますが、今回はビーフカレーをチョイスしました。あめ色玉ねぎをブレンドしてじっくり煮込むことで、豊かなコクと旨みを引き出した定番のカレーです。

今回唯一の内容量170gで、やや少なめ。価格も安めなのですが、この値段でそのまま電子レンジOKな仕様になっているのはうれしいポイントです。ただ、肉はキューブ型で小さめ。味としては玉ねぎの旨みを感じるものの、他は平均的な印象。辛さの余韻は、最も強く感じられました。
グリコ「カレー職人 ビーフカレー 中辛」
170g 税抜102円
https://www.glico.com/jp/
[楽天] [Amazon]
ひと口にレトルトカレーといっても、食べ比べてみると想像以上に各ブランドの違いがあるのが面白いところ。全体的に価格がリーズナブルなこともあって、どうしても具材は小粒になりがちです。でも、カレーの味自体はいい意味でトガっていないので、アレンジ用のベースとするならかなりアリだと思います。簡単なトッピング例を挙げるならソーセージ、目玉焼き、チーズ、納豆などがおすすめ。皆さんもぜひ自分好みの食べ方で、定番レトルトカレーをお楽しみください。
※商品はサミットストアとキッチンコートで購入。時期や店舗により商品の品揃えや価格が変わる恐れがありますので、ご注意ください。また、各賞味期限は1年半~2年でした。
[All Photos by Hideaki Nakayama]
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中山秀明
Hideaki Nakayama/ライター/編集/フードアナリスト
食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TV番組や大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。
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