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POSTED BY ライター 林美由紀 掲載日: NOV 20TH, 2019.

お魚の皮を革に。新時代の革製品・海から生まれた「フィッシュレザー」

四季を通じてたくさんの魚が獲れ、漁業が盛んな富山県氷見市。この街で、食用時や加工する時に捨てられていた魚の皮をなめして作った魚の革「フィッシュレザー」が誕生したのだそうです。今まで不要だと思われていた魚の皮を材料にしてアイデアと技術を駆使することで、新しい価値が生まれる……「やってみよう」を形にできる。なんて素敵なことなのでしょう。みなさんにぜひ、知って欲しい! 新時代の革製品・海から生まれた「フィッシュレザー」をご紹介します。

tototo フィッシュレザー 魚の皮 魚の革 魚レザー 富山県氷見市 地域おこし協力隊 野口朋寿

捨てられてしまう魚の「皮」を「革」に変えるって、ありそうでなかったアイデア! 「フィッシュレザー」という言葉を耳にした時、魚の皮がレザーに!? どうやって?あまり頑丈じゃないんじゃないかしら……と思ってしまうかもしれません。私もそうでした。でも、そんな疑問はすぐに払しょくされます!

フィッシュレザーとは

魚の革をなめしてつくる「フィッシュレザー」

「フィッシュレザー」は、魚の生の皮から丈夫な革へと加工する「なめし」技術によって、誕生した、魚の革。

魚の皮を、15もの工程を通して2週間の間、丁寧に加工をする事で、魚臭くない驚くほど丈夫でしなやかなレザーへと生まれ変わるのだそうです。

まず、魚の皮についている身が残らないよう、1枚1枚包丁を使って綺麗に削ぎ落します。その後さらに脱脂加工を繰り返し、匂いのもとの脂分を徹底的に除去することで、「魚臭さ」がなくなります。

そして、植物から抽出したタンニンという成分を少しずつ浸透させ、皮を革にするために「なめし」ていきます。

皮から革にする「なめし」作業

「なめし」が終わった後は、時間をかけて丁寧にと染色していくのだそう。

最後の工程の「乾燥」もゆっくりと行っていくと、魚の皮が丈夫で美しい「フィッシュレザー」に生まれ変わるのだといいます。

ゆっくりと時間をかけて乾燥させる

ひと手間ふた手間……それ以上の手間がかかって作られているのですね!

フィッシュレザーは思いつきで誕生!?

氷見市の地域おこし協力隊に所属する野口朋寿 さん

そもそも、フィッシュレザーという発想はどこからやってきたのでしょう。それは、現在、氷見市の地域おこし協力隊に所属する野口朋寿さんが、大学生だった頃のお話にさかのぼります。

野口さんは富山大学芸術文化学部に入学し、漆工芸を専門に学びつつ、趣味でレザークラフトをしていたのだそう。

卒業研究で「漆とレザーを組み合わせて何か変わったものを作ってみよう!」というところから、「魚の皮ってレザーになるのかな」という思いに至り、「フィッシュレザー」の研究を始めたといいます。

漆×レザーで何か変わったものを作ろう!

その頃、同じく魚の皮を使ったサンダル「トトサン」プロジェクトを始めていた靴職人の釣賀さんと一緒に本格的な魚の“革”づくりへの挑戦が始まります。

靴職人の釣賀さん

そして、さまざまな専門家の協力を得て、試行錯誤を繰り返し、魚臭くない丈夫でしなやかな「フィッシュレザー」が完成したのです。

ブランド「tototo」

野口さん達が開発したフィッシュレザーのブランド「tototo」も立ち上がっています。ブランド名の意味は、魚を指す魚々=“とと”という言葉に、1文字“と”を加えて、魚々“と”私たち人間が共存し、より豊かな未来を創るという願いが込められているのだそうです。

クラウドファンディング

11月22日までREADYFORにてクラウドファンディング中

そんな野口さん達のプロジェクトを応援できるクラウドファンディングが 11月22日まで、 「READYFOR」で開催されています。

支援する金額によって、「tototo」のフィッシュレザー製品をリターンとしてもらうことができます。

クラウドファンディングのフィッシュレザー製品のリターンは、「名刺入れ」、「二つ折り財布」、「キーホルダー」の3種。

名刺入れ

フィッシュレザーの名刺入れ

フィッシュレザーの薄くて丈夫な特徴を活かした、コンパクトなのに大容量な名刺入れ。名刺の収納枚数は50枚ほど。たくさん入れてもスリムなため、ポケットに入れてもかさばらないそうです。クレジットカード等を収納する事もできるので、カードホルダーとしても。

50枚ほど収納可能

サイズは、縦7.5cm × 横11cm × 厚み1.5cm (折りたたみ時)

二つ折り財布

フィッシュレザーの二つ折り財布

シンプルで使いやすいデザインに設計の二つ折り財布。特徴は3つの隠しポケット。カードを収納出来るポケットは隠しポケットを含めると全部で9つ! しっかり現金を収納できるのはもちろん、カードもたくさん持ち歩けます。キャッシュレスにも対応できるデザインになっているそうです。

収納力も抜群

サイズは縦9.5cm × 横11cm × 厚み2.5cm (折りたたみ時)

キーホルダー

フィッシュレザーのキーホルダー

フィッシュレザーの風合いが活きるよう、シンプルで使いやすいデザインに。真鍮製の金具がアクセントになっていますね。キーホルダーとしての使い方以外にもチャームとしてバックにつけても素敵です。

バッグにつけてもおしゃれ

サイズは、縦9.5cm × 横1.5cm(ストラップ部分)

それぞれ、外装にブリの革、内装には高級感のあるヌメ革が使用されており、仕立てや縫製にこだわり、すべて手作業で制作されています。

いずれもカラーは、グリーン、ネイビー、ワインレッド、オレンジから選べるそうですよ。

細やかな鱗模様と滑らかな手触りがとても魅力的な世界初(?)のフィッシュレザー製品を手に取ることができるチャンスです。

クラウドファンディングの支援金は、ブランドとしての商品の製造費、ネット販売のためのサイトを開設するための費用として活用される予定で、今後、商品数を増やし、ゆくゆくは地域の物件をリノベーションし、店舗や工房をオープンするという夢につながっていくそうです。

富山県氷見市の魚の街という特色を活かし、アイデアと技術、そして、熱意や努力が形になっていく、そして、その過程をこうやって覗くことができるのって、ワクワクします。

遠くない未来に日本だけでなく、海外でもアイデンティティを確立するかもしれない「フィッシュレザー」の今後が楽しみです!

「フィッシュレザー」を応援したい方は、クラウドファンディング「READYFOR」のtototoさんのプロジェクトをぜひのぞいてみて下さいね!

画像提供:READYFOR株式会社

|革製品の新時代|氷見発、海から生まれた「フィッシュレザー」[READYFOR]

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林美由紀

Miyuki Hayashi/ライター

FMラジオ放送局、IT系での仕事人生活を経て、フリーランスライター。好きなものは、クラゲ、ジュゴン、宇宙、クモの巣、絵本、漫画、子ども、ヘンテコなもの。いつか絵本作りに携わりたい。大きくなったらなりたかったものは考古学者とコピーライター。子は男の子2人。

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