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POSTED BY 編集/ライター はな 掲載日: SEP 14TH, 2023.

ザクロの栄養や効能は?食べ方や保存方法も【専門家監修】

ザクロはギリシャ神話にも登場するほど人間との縁が深い果物。ルビーのように赤く美しい粒が特徴ですが、現在の日本で生食する機会は少なく、ジュース、シロップ、お酢、ドライフルーツなどの加工品のほうが身近でしょう。ザクロには女性にうれしい栄養素が多く、むくみ予防、美肌やアンチエイジング効果の期待も。この記事では、ザクロの栄養価や食べ方、保存方法などを紹介します。

【特徴】中の赤い粒が可食部。輸入物が主流で、旬は9〜11月ごろ

ザクロはミソハギ科の果物。イランや北インドが原産で、約5000年前から栽培されていたと考えられる、歴史のある果物です。
シルクロードを通って中国に伝わり、日本へは平安時代に伝来。主に観賞用や薬用として使われていました。種子がぎっしりと詰まっていることから、世界各地で「子孫繁栄の象徴」や「富や幸運をもたらす神聖な果実」として親しまれてきました。

現在流通しているのは、主にアメリカのカリフォルニアやイランからの輸入物。国産では和歌山県や山梨県で少量ですが栽培されています
旬は輸入物も国産も初秋の9〜11月ごろ。年間では流通していないので、この時期だけの味覚です。
ザクロは赤い果皮に先端の尖った形状、熟すと割けるのが特徴。中に詰まった赤い粒が可食部になります。それぞれの粒の中に白い種がありますが、この種は食べても問題ありません。

【選び方】輸入物は色が濃く、ずっしりと重いものを

多く流通している輸入物は、果皮全体が濃い赤色でしっかりと色付いているものが良品。皮にハリがあり、実がふっくらとしているものは完熟が近い証拠になります。
一方、国産は完熟しても色付きの薄いものもあります。また、直売所などで実の割れたザクロが売られていることがありますが、これはまさに完熟したサイン。その日のうちに食べるなら、割れたものを選ぶのも手です。

輸入物と国産のどちらも、手に持ったときの重みもチェックを。重量感のあるものは、水分や果肉が豊富に含まれています。

【保存】割れなし&皮付きは冷蔵保存OK。粒は冷凍も可能

ザクロは割れていない丸ごとの実なら、冷蔵庫の野菜室で2〜3週間程度保存可能。ペーパータオルで包んでからポリ袋に入れて保存してください。
割れたものや皮をむいたものは日持ちしないので、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存を。2〜3日を目安に食べ切りましょう。
もっと長く保存したい場合は、冷凍保存を。粒を取り出し、冷凍用保存袋に平らに入れて冷凍しましょう。約1カ月保存できます。

ジュースやシロップ、ジャムなどに使うときは、半解凍にしてミキサーにかけたり、凍ったまま鍋に入れて加熱調理したりしてOK。ヨーグルトやサラダなどに添えるときは、凍ったまま使う量だけ取り出せるので便利です。種ごと調理もできますが、食感が気になるときはザルでこして取り除きましょう。

【栄養・効果】むくみ予防、美肌効果、アンチエイジングに

ザクロの可食部100gあたりのエネルギーは63kcal。体内の余分なナトリウムを排出してむくみや高血圧の予防に役立つカリウム、肌や粘膜を健康に保つビタミンCなどが多く含まれています
また、ザクロには「アントシアニン」や「エラグ酸」といったポリフェノールも豊富。どちらにも抗酸化作用があり、免疫力アップやアンチエイジングが期待できます。美容や健康に役立つ成分がいろいろ含まれているのですね。

【食べ方】サラダやヨーグルトのトッピング、ジュースなどに

ザクロはジュースやシロップなど加工されたものを口にすることはあっても、生のザクロをいただく機会はそう多くはないでしょう。生のザクロを入手したら、プチプチの食感やさわやかな甘味と酸味をぜひ味わってください

■ザクロのむき方

1.先端の尖った部分を切り落とす。
2.白い房を目安に、皮面に沿って5か所程度切り込みを入れる。
3.切り込みに手を入れてザクロを開き、水を張ったボウルに入れる。
4.水の中で赤い粒をはがし取り、薄皮を取り除く。
5.残った粒をザルに上げ、水を切る。

水の中で粒をはがすとほぐれやすく、粒は重みで沈んで薄皮が浮くので取り除きやすくなります。
そのまま生食するのはもちろん、サラダやヨーグルトにトッピングして色や酸味や食感のアクセントを加えるもおすすめです。
加工するなら、ジュース、ザクロ酒、ザクロ酢、ジャム、シロップなどにしてもおいしくいただけますよ。

監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。


栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。

[All Photos by shutterstock.com]

はな

hana/編集/ライター

コーヒーチェーン副店長から編集の道へ。現在は保育園児の母とフリーランス編集者の2足のわらじを履く、なんちゃってワーキングマザー。スポーツ観戦が生活の一部で、贔屓チームの勝敗が体調に影響を及ぼす厄介な体質。ワールドカップの日本開催を機にラグビーも勉強中。

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