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片桐仁香

POSTED BY 編集/ライター 片桐仁香 掲載日: FEB 4TH, 2022.

水菜と京菜は同じ?選び方・栄養・使いやすい保存方法は?【専門家監修】

白く細い茎に、ヒイラギのようにとがった緑の葉が美しい水菜。古くから京都で栽培されていた京野菜の一種で「京菜」「京水菜」「千筋菜」「千本菜」などの別名もあります。白い茎が印象的なので淡色野菜のように見えますが、じつはβカロテンを豊富に含む緑黄色野菜。ビタミンCや葉酸、カルシウム、鉄などの栄養も豊富で、ぜひ積極的に摂りたい野菜です。購入時の選び方や、便利に使いやすい保存方法、おいしい食べ方も知っておきましょう。

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【特徴】京都で栽培されてきた京野菜。京菜、千筋菜などの別名も

水菜はアブラナ科アブラナ属で、日本が原産。1株が50〜60本の白く細い茎の束になっていて、その先に付いている葉はギザギザで緑色をしています。

水菜は、古くから京都を中心に栽培されていた京野菜の一種。京都の菜であることから「京菜」「京水菜」、細い茎が束になる様子から「千筋菜(せんすじな)」「千本菜」など、別名も多くあります。葉先が丸い「壬生菜(みぶな)」は水菜の一種です。

本来の旬は冬で、かつては京都など近畿地方が主な産地でした。現在では茨城県や福岡県などで広く生産され、一年中流通しています。

「水菜」という名前の由来には、畑の畝(うね)と畝の間に水を引き入れて、肥料を使わずに水と土だけで栽培したから、という説があります。

【選び方】株が小さめで茎は細く、葉がみずみずしいものを

小ぶりの株で切り口が小さく、茎が細めで白いもの葉はピンと張っていてみずみずしく、緑色が鮮やかなものを選びましょう。

茎が黄色や茶色に変色していたり、葉がしおれたりしているものは鮮度が落ちています。また、茎が太いものはややかたい可能性があります。

【保存】カットしてから冷蔵保存すると使いやすい

買ってきたまま冷蔵庫に入れると、2〜3日で葉がしおれたり傷んだりしてきます。すぐに使い切れない場合は、ひと手間加えて保存しましょう。おすすめはカットしてから冷蔵保存する方法です。

  • 1: 水菜を洗って食べやすい長さに切り、1〜2分水にさらしてシャキッとさせます。
  • 2:水気をしっかり切り、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。
  • 3:密閉保存容器にキッチンペーパーを敷き、2の水菜を入れて、その上にキッチンペーパーをかぶせます。ふたをして冷蔵庫で保存し、キッチンペーパーが濡れたら交換します。

上記の方法で10日程度は持ちます。そのまま生食もできるので、緑がほしいときにサッとちょい足しできて便利ですよ。

さらに、2までの処理をした水菜を冷凍用保存袋に入れて冷凍すれば、1か月ほど持ちます。冷凍した場合は、凍ったまま鍋に入れるなど加熱調理をしましょう。

【栄養・効果】βカロテンが豊富な緑黄色野菜

水菜のエネルギーは可食部100gあたり23kcal。白い茎が印象的なので淡色野菜に思われるかもしれませんが、βカロテンを豊富に含む緑黄色野菜です。βカロテンは体内に入るとビタミンAに変わり、免疫力を高めたり、粘膜や肌を健康に保ったりすることに役立ちます。

さらに、抗酸化力が高いビタミンC、造血作用のある葉酸、骨や歯を作るのに欠かせないカルシウム、貧血を防ぐなども含まれています。

【食べ方】生でも加熱してもOK!「はりはり鍋」もおすすめ

水菜の特徴はシャキシャキとした歯ざわりと、クセの少ない味。生でサラダや浅漬けにしたり、茹でてからおひたしや辛子和えにしたりしてみましょう。

加熱する場合は、すぐに火が通るのでごく短時間でOK。スープや炒め物にするときは、他のすべての具材に火が通ってから、最後に加えるといいでしょう。

水菜の料理として有名なのは「はりはり鍋」。牛肉と水菜を、薄いしょうゆ味のつゆで煮る鍋料理で、大阪を中心に関西地方でよく食べられています。ちなみに、今は牛肉を使いますが、本来はクジラ肉を使っていたのだそうです。

栄養豊富で見た目も華やかな水菜。ぜひいろいろな料理に使ってみてくださいね。

監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。


栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。

[All Photos by shutterstock.com]

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片桐仁香

Hitoka Katagiri/編集/ライター

CM制作会社を経て、2000年より編集プロダクション勤務。主に、ライフスタイル、料理、子育て、共働き、ダイバーシティなどのジャンルを担当。2人目の出産を機に2018年からフリー。元来の性格がスボラでナマケモノなので、時短ネタや便利ワザを探すのが好き。

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