食材を「洗う」のは料理の基本中の基本ですよね。でも「レタスやキャベツ1玉の葉を素早く洗うには?」「枝豆の産毛を取り除きながら洗うには?」と聞かれたら、どうすればいいかちょっと悩みませんか? 今回は料理ビギナーはもちろん、毎日料理をしている人にも役立つ、「洗い方」と「さらし方」のテクニックをご紹介。教えてくれたのは、食のプロ集団「食のスタジオ」です。
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目次
「食材を洗うって、水で汚れを流すだけでしょ?」「水にさらすって、水につけておけばいいんでしょ?」と思いがちですが、それだけではありません。料理の腕を上げるべく、覚えておきたい「洗い方」と「さらし方」を紹介します。
いろいろある「洗う」
食材を洗う目的は、食材の表面についた泥や汚れを落とし、菌や農薬などを取り除いて衛生的で安全な状態にすることです。また、ゆでた麺のぬめりや野菜などのアクを落としたり、鶏ガラや牛すじなどの臭みを洗い流したりするためにも行います。
流水洗い
最も基本的なのは流水洗い。レタス、キャベツなど株になっているものは、芯を取り除き、抜いたところから水を流すように洗うと、葉の間にも水が流れてきれいに洗えます。同時に葉がはがれやすくなるメリットもあります。
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こすり洗い
いもなどの丸いものは、水の中でこするようにして洗って。傷をつけることなく泥や汚れを落とすことができます。
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塩水洗い
枝豆やオクラなど産毛がついているものは、塩をこすりつけながら洗いましょう。汚れと一緒に産毛も落とすことができます。
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たわし洗い
ごぼう、新じゃがいもなど泥のついた野菜をきれいに洗うときは、たわしで表面をこするように洗って。皮をむかずに使うときは、より念入りに洗いましょう。たわしがないときは、アルミホイルをクシャッと丸めたものでも代用できます。
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酢水洗い
色が変わりやすいれんこんやごぼうなどを白くしたいときは、水に少量の酢を加えて洗いましょう。また、酢の物やあえ物を作るときも、同様に酢水で洗うと味がなじみやすくなります。
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ふり洗い
かきなどやわらかな素材は、ザルなどに入れて、塩水などの中でゆすって、ふるようにしながら洗って。傷をつけずに汚れやぬめりを取り除けます。
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★「50℃洗い」って?
以前、話題になったのが50℃洗い。野菜を50℃の湯の中で洗うと、細胞の中に水分が入ってシャキッとする効果があります。また、50℃は腐敗菌が大幅に減少する温度で、一度50℃洗いをしてから保存すると日持ちが伸びるとも。適温は48〜52℃とされ、温度が高すぎると火が通ってしまい、低すぎると雑菌が繁殖してしまうので、温度計できちんと計りながら洗う必要があります。
いろいろある「水にさらす」
切った食材をたっぷりの水につけて、そのまましばらく置くことを「水にさらす」といいます。アク抜き、食感をよくする、色止め、塩分を抜くなど、さまざまな目的があります。
水にさらす
じゃがいもやさつまいも、ナスなどはアクがあるので、切ってから水にさらし、アクを抜きます。玉ねぎは切ってから水にさらしておくと辛みが抜け、シャキッとします。
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【豆知識】アクとはえぐみや苦みなどの成分ですが、昔に比べると野菜に含まれるアクは少なくなっています。また、アクにはポリフェノールなどの栄養成分も含まれているので、抜きすぎると栄養価が下がってしまうことも。ビタミンBやCなどの水溶性の栄養成分も水に流出しやすいので、えぐみや苦味が気にならなければ、水にさらすのは短時間にしましょう。
冷水にさらす
キャベツやレタス、きゅうりなどは短時間氷水にさらすとシャキッとします。ほうれん草や小松菜などの葉物は、茹でた後すぐに冷水で冷やすと鮮やかな緑色を保てます。
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酢水にさらす
ごぼうや里いも、れんこんなどは、切ったら酢水にさらしましょう。アクによる変色を防げます。
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塩水にさらす
漬物や塩ざけなどを塩抜きしたいときは、塩分量1%程度の塩水につけると、うまみはそのままで塩分を抜くことができます。これは呼び塩(迎え塩)と呼ばれます。
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西東社「おいしくなるコツが身につく! 料理のきほん」より一部引用
監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、コピーまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。
>>>塩「少々」と「ひとつまみ」はどう違う?はかり方の基本あれこれ
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片桐仁香
Hitoka Katagiri/編集/ライター
CM制作会社を経て、2000年より編集プロダクション勤務。主に、ライフスタイル、料理、子育て、共働き、ダイバーシティなどのジャンルを担当。2人目の出産を機に2018年からフリー。元来の性格がスボラでナマケモノなので、時短ネタや便利ワザを探すのが好き。
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