CATEGORY

石黒アツシ

POSTED BY ライター&フォトグラファー&フードコーディネーター 石黒アツシ 掲載日: DEC 13TH, 2019.

名店「ラ・メール・プラール」直伝!スフレオムレツのコツを教えてもらったよ

フランスの西海岸サンマロ湾状に浮かぶ小島に築かれた世界遺産と言えば「モンサンミッシェル」。名物料理はムール貝ですが、1888年にプラールおばさんが創業した宿屋の、今でも大人気の看板メニューはなんでしょう?答えは「ふわふわオムレツ」です。「スフレオムレツ」とも「PUFF OMELETTES」とも呼ばれています。その名店「ラ・メール・プラール」日本店のシェフに、誰でもうちで作れる方法を教えてもらって作ってみました。

モンサンミッシェルの「ラ・メール・プラール」は日本にも1店だけ、有楽町にあります。フランス・ノルマンディ地方のどこか懐かしい伝統料理と、もちろん新しいメニューも楽しめるお店です。その中でも人気が高いのが「PUFF OMELETTES」、そう、スフレオムレツ。はたして自宅でちゃんと作れるんでしょうか!

ラ・メール・プラールの料理長に教えてもらう!

こちらがお店でいただいたスフレオムレツです。片面にはしっかり火が入っているのに、折りたたんだ内側はふわっふわのスフレ状になっています。「キノコと押し麦のクリームリゾット フォアグラのポワレ」を付け合わせにしていただきました。

なにしろ、スフレのふんわり感がすごい。それにリゾットもフォアグラももちろん、ちょっと贅沢でうれしい。オムレツといってもすっかりごちそうです。でも、これどうやって作るんでしょうか。

教えてくれたのは、店長&料理長の安達正道さんです。とっても気さくでにこやかな方でした。今回はデモンストレーションはなしで、口頭で教えてもらいましたよ。

これが大事なポイントです!

スフレオムレツを作るにあたって、大事なポイントを教えてもらいました。

たまごはL3個で!ちゃんと泡立てる。

使うたまごは3個。泡立て器やハンドミキサーでしっかり泡立てるには、この量が適しているということでした。

フライパンは20㎝か22㎝のもので!

このたまごの量で作るには、このサイズのフライパンにします。

バターは熱いフライパンに入れない。

バターは熱いフライパンに入れると部分的に焦げていくので、あまり熱くなる前に入れます(火にかけたらすぐに入れても)。

ぽつぽつと泡が3つ出てきたら火からおろす。

中火で火を入れて、表面に泡が3つ出たらOK。パンケーキみたいな要領です。

グリルで上側の表面を軽く焼く。

火からおろしたら、グリルやトースターで、上側の表面を軽く焼きます。これを忘れると、お皿に乗せた時にスフレが流れ出てしまいます。

というわけで作ってみました!

自宅に帰って、一般的なガスコンロと、パン焼きトースターで作ってみました。

フライパンが18㎝だったので秘密兵器投入!

うちのフライパン、小さいのが18㎝で大きいのが26㎝でした。イチかバチか、小さいほうでL玉3個を使って作ってみたら、なんだかバランスが悪いんです。火にかける時間が長くなって底の部分が厚くなるし、スフレ部分が多すぎて皿に盛ったらやっぱり流れてしまいました。そこで、たまごはLサイズ2個に。これでいいバランスになりました。

そして秘密兵器は「クリーマー」。タマゴ2個にすると泡立てにくいので、ラテのミルクフォームを作るクリーマーで。

なるべく空気に触れやすいように、口の広い容器にします。たまご2個だと200mlくらいですが、クリーマーで泡立てたら400ml近くまで泡立ちました。

バターの焦げ具合と火からおろすタイミング

フライパンを中火で少し温めて、バターを10g。全体に溶けたら少し我慢して、ちょっと茶色に色づくくらいに焦がします。

そしてたまご液を優しく淹れます。中火でそのままいじらずに我慢。表面にぽつっと泡が出たら、ちょっとフライパンをゆすって、フライパンと裏面がすべすべっと滑るように動いたら裏面はOK。弱火にして、こんどは表面に注目。フライパンの周りのほうから、表面にかるい膜ができます。ゆすってみて、中心部以外が一緒にふるふると動くようになったらOKです。

トースターで表面に膜を作る

フライパンを火からおろして、トースターの中に入れます。もしトースターが、上のヒーターだけ使えるようにできるなら、そうしてください。そして、30秒ほどで、なんとなく表面に膜が張ったように見えてきます。そうしたらもうできあがりです。

ちなみに、うちのトースターにはフライパン全体は入らないので、扉を開けたままでやりました。ちょっと途中で動かせるだけ回してみました。

クリーム系のソースがよく合う!

ソースは、スフレオムレツを作る前に用意しておきます。なにしろスフレオムレツはできたてがおいしいし、置いておくとすぐに高さが下がってしまいます。

シェフはクリーム系のソースをすすめてくれました。ホワイトシチューでもOKとのこと。今回はホワイトソースを使って玉ねぎとまいたけで。スフレオムレツのほうには、バターに入っている塩味だけなので、普通に塩味を付けます。

というわけで、シェフに教えてもらったように、スフレオムレツは泡立てが命。それにタイミングが大事でした。また、フライパンのサイズとたまご液のバランスも。ちなみに、クリーマーは数百円で手に入るのでぜひ。例えば、豆腐の白和えのころもとか、ドレッシングとか軟らかいものや液体を攪拌するのにも便利です。

電動ミニクリーマー
[楽天] [Amazon]

そして、一度お店に食べに行くのがいいと思います。完成形を実際に味わってくださいね。

ラ・メール・プラール
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-5-1東京国際フォーラム Hall A 1F(中庭側)
TEL: 03-5252-7171
営業時間:
全日 11:30~22:00(21:00LO)※レストラン・カフェ共
平日ランチについては、11:30~14:30LO
http://www.la-mere-poulard.jp/

[All photos by Atsushi Ishiguro]

>>>もっと早く知っていれば!プロに聞く料理のコツいろいろ
>>>ちょっとつまめるおいしいチョコレートが知りたい
>>>話題のお取り寄せ、どんなのがある?

石黒アツシ

Atsushi Ishiguro/ライター&フォトグラファー&フードコーディネーター

旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。

関連するカテゴリの記事を読む

RECOMMENDおすすめ記事

料理/コツの記事