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中山秀明

POSTED BY ライター/編集/フードアナリスト 中山秀明 掲載日: OCT 10TH, 2019.

【食のプロが食べ比べ】進化にも注目の「コンビニツナおにぎり」5品食べ比べ!価格差も味も微妙に違う!

コンビニフードの代表格であるおにぎりですが、主力であるだけに進化も著しいことをご存知でしょうか。しかも秋は新米の季節。そこで、有名店のコンビニおにぎりを食べ比べてみました。味は、大定番である“ツナマヨ”をチョイス。詳しくチェックしてみると、価格差が最大20円近くある上に、使っている素材の方向性や味付けなどにも若干の違いがあることを発見。意識して比較してみると、本当の好みが分かるはず。本稿を、ぜひその参考にしていただけたら!

エキナカの「NewDays」を含む5つのツナマヨを集結。

リッチマヨが決め手のセブンは安定のウマさ

「具たっぷり手巻 リッチマヨ仕立てツナマヨネーズ」115円(税込124円)

まずは国内店舗数1位を誇る、コンビニの王者「セブン‐イレブン」から。ほかにない特徴は「こだわり卵のマヨネーズ」を使った、リッチマヨ仕立てになっているところ。この味付けは海老マヨおにぎりにも活用されていて、味付けへの自信がうかがえます。

代表的なスペックは、249kcalで脂質7.6g、炭水化物39.8g。袋を優しく開けて広げてみたところ、形的な特徴としてはほかよりも厚みがある印象でした。

そしていよいよ実食。のりが上品できめ細かく、香ばしい風味も。ツナは酸味もありながらコク深く、これがリッチマヨ仕立ての力なのかなと思いました。それもあって、ジューシーな味わいです。

中身もたっぷり! さすが「セブン‐イレブン」といえる安定のおいしさです。

ファミマは凝縮感のある具材がおいしい

「手巻 シーチキンマヨネーズ」110円(税込118円)

「サークルKサンクス」と合併し、その知見を商品開発に生かしていることなどが特徴のひとつである「ファミリーマート」。フードでは「ファミチキ」やライザップとのコラボ、フラッペなども有名ですが、おにぎりの実力はいかに?

228kcalで脂質6.5g、炭水化物37.6g。シーチキンとマヨネーズの配合を見直し、よりうまみやコクのある仕立てに変更。また、調味料に濃厚でうまみの強い焼津産まぐろ節ダシを新たに採用したそうです。

ちなみに、シーチキンというのは「はごろもフーズ」の商品名なので、ファミマのツナマヨは「はごろもフーズ」の具を使っているということです。味わいは、比較的に甘さが控えめな印象で具の凝縮感も。のりは繊細な風味が感じられました。

こちらも中身はたっぷり。ただ、比較的にサイズがやや小さめに感じました。

ローソンはあっさりめながら食べごたえは十分

「手巻おにぎり シーチキンマヨネーズ」111円(税込120円)

スローガンが“マチの健康ステーション”から従来の“マチのほっとステーション”に戻った「ローソン」ですが、健康的なイメージはコンビニ随一といえるでしょう。フードでは「からあげクン」や「でか焼鳥」のヒットが有名で、また「ウチカフェスイーツ」では今年「バスチー」がメガブレイクしています。おにぎりにはどんな特徴が?

235kcalで脂質8.1g、炭水化物35.6g。

「ローソン」は手巻おにぎりに合うような、より粒立ちのよいお米を採用したのが特徴とか。また、大きめにほぐしたカツオフレークに、さっぱりとしたマヨネーズを和えて重すぎない味わいに仕上げています。

具は最初に甘味が来て、あとからコクが追いかけてくる感じ。ご飯は食べ応えがある印象で、のりはシャープなニュアンス。全体的にあっさりめといえるかもしれません。

コスパで選ぶなら100円のミニストップ

「手巻ツナマヨネーズ」100円(税込108円)

今夏、コンビニのおにぎり業界に衝撃を与えたのが、「ミニストップ」の本体価格の100円化。同店は店舗数こそほかのコンビニより少ないものの、スーパーマーケット界の王者イオンの傘下であり、そのスケールメリットを生かしての取り組みでしょうか。味のほうも気になります。

214kcalで脂質6.5g、炭水化物35.2g。なお、ツナは元々107円(税込115円)だったものが値下げとなりました。

のりは有明産の焼海苔を使い、しなやかな食感。具もケチることなくしっかり入っていて、おにぎり自体のサイズも十分。ツナの味は少々塩味のある、力強いおいしさだと思いました。コスパでいうなら、やはり一歩リードといえるでしょう。

100円ながら、具はまんべんなく入っています。

控えめな味付けでヘルシーなNewDays

「手巻具たっぷりツナマヨネーズおにぎり」107円(税込116円)

最後はJRが運営している「NewDays」と「NewDaysKIOSK」。駅に特化しているという点では各町に点在するコンビニより存在感が薄めですが、商品開発力は決して劣っていません。たとえば、新潟県が新たに開発したブランド米「新之助」をキャンペーンで取り入れるなど、独自の強みを持っています。

197kcalで脂質4.5g、炭水化物34.5g。サイズはそこまで小さく感じませんでしたが、各数値は最も低めです。

味わいは、マヨネーズの酸味が効いたさっぱり系。のりの香りもライトで、全体的に優しい印象でした。濃厚な味が苦手な人は、このおにぎりがおすすめだと思います。

比較的、具の量も控えめです。

食べ比べてみると、価格差だけでなく、味やスペックも微妙に違うことがわかりました。濃厚好きなら「セブン‐イレブン」、逆なら「NewDays」、コスパなら「ミニストップ」という感じですね。

のりの色も、若干の違いがあります。

ただ、コンビニ商品の進化は本当に目まぐるしいので、今回の調査はあくまでも現在値。リニューアルの際には大々的に打ち出されるので、そちらもチェックしてみるといいでしょう。

※商品名、価格、仕様、品揃え等は変更される可能性がございます。
※おにぎりの賞味期限は、筆者が正午ぐらいに買って、それぞれ翌日AM2時~7時となっていました。あわせてご参考ください。

>>>普通のサバ缶はもう古い? 食のプロが個性で選んだ激ウマ5傑はこれ!

セブン-イレブン
https://www.sej.co.jp/

ファミリーマート
https://www.family.co.jp/

ローソン
https://www.lawson.co.jp/

ミニストップ
https://www.ministop.co.jp/

NewDays
https://www.j-retail.jp/brand/newdays/

[All Photos by Hideaki Nakayama]

中山秀明

Hideaki Nakayama/ライター/編集/フードアナリスト

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TV番組や大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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