さわやかでほんのり甘い香りが特徴のバジル。パスタやピザなどのイタリア料理だけでなく、タイやベトナムなど東南アジアの料理でも、香りや色のアクセントとして広く使われる人気の食材です。バジルは好きだけど、コスパが気になるという方には家庭菜園もおすすめ。たくさん収穫できたら「ジェノベーゼソース」を作って、パスタや肉、魚料理など、いろいろな料理に使いましょう!
【特徴】イタリア料理ブームで普及。家庭菜園でも育てやすい
バジルはシソ科の植物で、インドや熱帯アジアが原産のハーブです。16世紀にヨーロッパ、17世紀頃にはアメリカに渡り、日本へは江戸時代に漢方薬として伝わりました。
バジルの和名は「メボウキ(目箒)」。種に水分を吸収するとゼリー状になる性質があり、種を目に入れて異物を取り除く目薬のような役割を果たしていたことから、その名が付いたとされています。
明治以降も乾燥バジルが度々輸入されましたが普及には至らず、ブームに火が付いたのは2000年以降のこと。イタリア料理人気と相まって、フレッシュバジルが流通するようになりました。
バジルには多くの品種がありますが、一般的にバジルと呼ばれているのは「スイートバジル」という品種。さわやかでほんのり甘い香りが特徴で、イタリア料理だけでなく、タイやベトナムなど東南アジアの料理にもよく使われています。
日本ではハウス栽培や水耕栽培で1年を通して流通していますが、旬は夏。家庭でも比較的栽培しやすいので、4〜6月ごろに種や苗から育ててみるのも楽しいですよ。
【選び方】緑色が濃く鮮やかで、葉先までハリのあるもの
葉の緑色が濃く鮮やかで、葉先までピンとしてハリのあるものが新鮮。葉が密集して茂っているものを選びましょう。
また、茎がしっかりしているものは香りが強いとされています。
【保存】購入日に使い切るのがベスト。冷蔵保存は1週間程度
バジルはしおれやすいので、購入後や収穫後はその日のうちに使い切るのがベストです。
1〜2日で使うなら、水を入れたコップなどに切り口を浸し、日の当たらない風通しのいい場所で保存を。1週間ほど保存したい場合は、湿らせたペーパータオルで全体を包み、保存容器に入れて冷蔵保存しましょう。
大量に入手したときなどは、冷凍保存も便利。冷凍すると色や食感は悪くなってしまうので、解凍後にカプレーゼなど葉の形状のまま使うのは難しいですが、ジェノベーゼソースなど細かくして使う料理には向いています。
冷凍するときは、バジルを洗って水気を拭き取り、葉を摘んで平らに並べてラップをし、冷凍用保存袋へ。約1カ月保存可能です。
使うときは、凍ったまま保存袋の上から揉むと簡単に砕けて細かくなります。そのままソースに使ったり、パスタやスープのトッピングにしたりしましょう。
【食べ方】大量消費したいときはジェノベーゼソースを作ろう
バジルを使う料理といえば、ジェノベーゼソースにしてパスタなどと和えるのが定番。他にも、肉・魚料理、サラダなどに使ってもおいしくいただけます。市販品は手軽で便利ですが、フレッシュバジルを入手したなら手作りならではの香りと味を楽しみましょう。
ジェノベーゼソースの材料は、バジル50g、松の実30g、ニンニク1片、オリーブオイル100ml、塩こしょう適量。これらをミキサーでなめらかになるまで撹拌すれば完成です。松の実の代わりにカシューナッツやくるみを使ってもOK。フライパンで乾煎りしてから使うと、香ばしさが一層引き立ちます。
ジェノベーゼソースは清潔な保存容器で保存すれば、冷蔵で1週間程度保存可能。大量消費したいときはまとめて作っておくと便利ですよ。
ジェノベーゼソース以外の用途では、ピザやパスタ、サラダの上に彩りとして添えたり、カプレーゼやガパオライスなどに使ったりしても◎。バジルがあると料理の幅が広がりますね。
【栄養・効果】がん予防やアンチエイジング対策に
バジルの可食部100gあたりのエネルギーは21kcal。古代ローマでは「王様の薬草」と呼ばれていたほど、栄養豊富な野菜です。
可食部100gあたりのβカロテン当量は6300µgで、緑黄色野菜に分類。βカロテンのほかにビタミンEも豊富で、強い抗酸化作用が期待されます。がん予防やアンチエイジング対策として積極的に摂取したいですね。
また、バジルの香り成分「リナロール」「オイゲノール」には鎮静作用もあります。リラックスしたいときには、ジェノベーゼパスタなどの香りを楽しめるメニューにするのもいいでしょう。
監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html)
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。
栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。
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はな
hana/編集/ライター
コーヒーチェーン副店長から編集の道へ。現在は保育園児の母とフリーランス編集者の2足のわらじを履く、なんちゃってワーキングマザー。スポーツ観戦が生活の一部で、贔屓チームの勝敗が体調に影響を及ぼす厄介な体質。ワールドカップの日本開催を機にラグビーも勉強中。
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