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POSTED BY 編集/ライター はな 掲載日: MAY 1ST, 2023.

スモモは“皮ごと”がおすすめ!栄養や種類も【専門家監修】

甘酸っぱくてジューシーなスモモは、夏が旬の果物。さまざまな品種が出回っていて、品種ごとに色や味の違いを楽しむことができます。「食べ方がわからない…」と敬遠している人は、食べ方や切り方を知ってぜひトライを。皮にも栄養が豊富に含まれているので、思い切って皮ごと食べてみてください。「酸味が苦手」という人は、食べ頃の見極め方や、追熟させて甘くする方法もチェック!

【特徴】「日本スモモ(プラム)」が一般的。プルーンもスモモの仲間

スモモはバラ科サクラ属で、中国原産の日本スモモ(プラム)とヨーロッパのコーカサス原産の西洋プラム(プルーン)の2つに大別されます。

日本スモモ(プラム)は丸みのある形状で果皮は赤系、果汁が豊富で程よい酸味と甘味が特徴。主に生食用に栽培されています。

西洋プラム(プルーン)は楕円形で果皮は赤紫色、程よい酸味と強い甘みが特徴。生食用に加え、ドライフルーツやジャムなどの加工用にも栽培されています。

日本で「スモモ」といえば一般的に「日本スモモ(プラム)」を指すことが多いため、本記事では「日本スモモ(プラム)」について紹介します。

スモモは弥生時代に中国から観賞用として伝来。江戸時代には食用されるようになり、本格的に栽培されるようになったのは大正時代に入ってからです。

主な産地は山梨県、長野県、山形県、和歌山県で、旬は6〜9月です。

スモモの主な品種

種類も豊富で、品種により色や味、出回る時期が異なります。

■大石プラム(大石早生)
最も出回っている品種。果汁が豊富でさわやかな甘みが特徴。重さは50〜70g程度で小さめです。完熟すると果皮は赤、果肉は黄色に。6月〜7月頃に出回ります。

■ソルダム
重さは80〜150gとやや大きめで日持ちも良く、酸味と甘味のバランスの取れた食味が特徴。果皮は熟すにつれて緑から暗い赤黄色に、果肉は濃い赤色になります。7月頃に出回ります。

■太陽
重さは100〜150gと大きめで日持ちも良く、酸味が控えめで糖度が高いのが特徴。果皮は濃い赤紫色、果肉は乳白色。8月〜9月頃に出回ります。

■サンタローザ
世界中で栽培されている品種。重さは100g前後で日持ちも良く、フルーティーな香りと程よい酸味と甘味が特徴。果皮は熟すにつれて鮮やかな赤色に、果肉は黄色になります。7月中旬頃に出回ります。

【選び方】皮にハリと弾力があり、形が左右対称のもの

スモモは追熟する果物。すぐに食べるなら完熟しているもの、そうでないなら完熟前のものを選びましょう。品種にもよりますが、未熟なものは果皮が黄緑や緑色、熟すると赤系に色付きます。また、完熟しているものの方が甘い香りが強まります。

皮全体にハリと弾力があり、形は中央に入っている切れ込みに対して左右対称のものが良品。表面に「ブルーム」と呼ばれる白い粉が付いているのは、新鮮な証拠です

また、持ったときにやわらかい部分が多いものは、完熟期を過ぎている可能性があるので、避けたほうが無難。ややかたさがあり、ずっしりと重いものを選びましょう。

【保存】冷暗所で追熟を。完熟前に野菜室で保存しても

黄緑色が残り、触ったときに硬いものは完熟前。乾燥しないようにペーパータオルや新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、風通しの良い冷暗所に置いて追熟させましょう。完熟したら早めに食べてください

日持ちさせたい場合は完熟する少し前に、ペーパータオルや新聞紙で包んでポリ袋に入れた状態で冷蔵庫の野菜室に移せば、3〜4日保存できます。

それ以上日持ちさせたいときは、冷凍保存も可能です。洗って水気を拭き取ったスモモを4等分にして種を取り除き、冷凍用保存袋に重ならないように入れて冷凍を。約1カ月保存可能です。

食べるときは、半解凍してそのままシャーベット感覚で。凍ったまま煮て砂糖を加え、ジャムやコンポートを作るのもおすすめですよ。

【食べ方】丸ごとかじってOK。切るなら4分割が食べやすい 

スモモの皮は薄くて食べやすく、栄養もあるので、皮ごと食べるのがおすすめ。カットして食べるときは、種をアボカドと同じ要領で取り出してみて。切るのが面倒だったら、丸ごとかじって食べるのもアリです。

種の取り方

1. スモモに縦半分に包丁を入れ、種に沿って1周切り込みを入れる。
2.両側をひねりながら切れ目を離し、半分に分ける。
3.種と果肉の間にスプーンを入れ、種をすくい出す。

種を取り出したら、4等分など食べやすい大きさにカットして。皮が気になる場合は、カットしてからむくとむきやすいでしょう。

そのまま食べる以外には、ジャムやコンポートや果実酒にしたり、タルトやケーキにトッピングしたり、ヨーグルトやスムージーに加えたりしてもおいしくいただけますよ。

【栄養・効果】貧血や高血圧予防、目の健康維持に

スモモ(日本スモモ)の可食部100gあたりのエネルギーは46kcal。血液をつくる働きがあり貧血予防が期待できる葉酸、ナトリウムを排出して高血圧予防に役立つカリウムなどが豊富に含まれています。

また、スモモの赤い色はポリフェノールの一種「アントシアニン」によるもの。アントシアニンには抗菌作用や抗酸化作用があり、目の健康を維持する働きも期待されています。

スモモの栄養素は皮にも豊富に含まれているので、たっぷり摂取できるように皮ごと食べるのがおすすめです。

監修:食のスタジオ(https://www.foodst.co.jp/index.html
レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。


栄養監修:内山由香
「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。

[All Photos by shutterstock.com]

はな

hana/編集/ライター

コーヒーチェーン副店長から編集の道へ。現在は保育園児の母とフリーランス編集者の2足のわらじを履く、なんちゃってワーキングマザー。スポーツ観戦が生活の一部で、贔屓チームの勝敗が体調に影響を及ぼす厄介な体質。ワールドカップの日本開催を機にラグビーも勉強中。

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