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中山秀明

POSTED BY ライター/編集/フードアナリスト 中山秀明 掲載日: JUL 22ND, 2020.

【食のプロが食べ比べ】これぞ流行の掛け算!メジャーな無糖レモン炭酸水を比較

以前から人気の強炭酸水。そしてここ最近トレンドの無糖レモン飲料。そのダブル効果により、暑くなるにつれて無糖のレモン炭酸水が売れに売れています。
そこで今回は有名メーカーの定番から新商品まで5本をピックアップ。糖分がないので味の見分けが難しいジャンルなのですが、神経を研ぎ澄ませて飲み比べをしたいと思います。

強炭酸の王者「ウィルキンソン」から、新作で話題の「キレートレモン無糖スパークリング」、「キリンレモン スパークリング 無糖」まで。5本を比較します

やはり強炭酸の王者は超爽快! 割り材にも最適な「ウィルキンソン」

強炭酸のロングセラーといえばウィルキンソン。製品名やデザイン的には一見外国生まれと思われがちですが、実は1904年に兵庫で誕生した日本産。バーを中心にプロの現場で愛され、昨今の強炭酸ブームをけん引する存在として、王者の地位を不動のものに。そのレモンは、プレーンと人気を二分する定番フレーバーです。

ウィルキンソン タンサン レモン。税抜76円

パキッとしたパンチがあり、炭酸ガスの粒は大きめ。思わずノドを鳴らして「プハーッ」と言いたくなるフレッシュな爽快感は、さすがウィルキンソンです。レモン感はおとなしめで、酸味というより香りでクールさを演出している印象。そして、やはりお酒の割り材には最適です。

ウィルキンソン タンサン レモン
税抜76円
https://www.asahiinryo.co.jp/products/carbonated/wilkinson_tansan_lemon/

 

人間らしさがテーマ。磨かれた水が心地イイ!「サントリー 天然水」

2018年に、アウトドアブランドのスノーピークと共同開発して新発売された、サントリーの炭酸水。トリス往年の名コピーである「人間らしくやりたいナ」と、スノーピークのビジョン「人間性の回復」が共通理念であるというストーリーが個人的にはアガります。レモン味も初期からあり、天然水ベースの強炭酸の刺激に加えた、有機レモン果汁が特徴。

サントリー 天然水スパークリング レモン。税抜76円

炭酸の十分な強さをもちつつ、口内へスッと入り込んで染み込むような飲み心地は、磨かれた水のよさでしょうか。カドがなくスムースで、口なじみのよさが印象的です。レモンは、酸味はほどほどで香りはしっかりめ。水にこだわる人には特におすすめです。

サントリー 天然水スパークリング レモン
税抜76円
https://www.suntory.co.jp/water/tennensui/lemon/

 

きめ細やかな泡と適度なレモンフレーバー。「キリンレモン」

今年の6月2日に新発売し、発売3週間で460万本を突破したとして注目されているのが「キリンレモン スパークリング 無糖」。おなじみ「キリンレモン」初の無糖炭酸水で、純水使用、人工甘味料・着色料・保存料不使用、瀬戸内レモンエキス使用という特徴そのままに、レモン本来のおいしい果実感を味わえるすっきりとしたテイストに仕上がっています。

キリンレモン スパークリング 無糖。税抜68円

「キリンレモン」自体が強炭酸ではないので、痛くない刺激で発泡感はきめ細やかな印象。レモンは酸味、香りともに振り切りすぎないちょうどよさで、ゆとりを感じるやわらかな味わいです。万人向けの、好バランスな無糖レモン炭酸水といえるでしょう。

キリンレモン スパークリング 無糖
税抜68円
https://www.kirin.co.jp/products/softdrink/kirinlemon/kirinlemon_mutou/

 

これこそポッカ名作の酸っぱさ! リフレッシュに最高な「キレートレモン」

ミニボトルのレモン飲料で、ハウス「C1000」と人気を二分にするロングセラー「キレートレモン」の無糖ペットボトル版「キレートレモン無糖スパークリング」が今年6月デビュー。レモンのクリア果汁に加えてストレート果汁も使用しているため、無糖でもレモンの爽やかな風味を楽しめます。

キレートレモン無糖スパークリング。税抜76円

今回の中では異端といえる個性的な味わい。刺激は抑え目の微炭酸で、レモンは酸味を強調した酸っぱいテイストと、真逆です。でも、この酸っぱい味こそが「キレートレモン」のDNA。これを飲んでからほかの無糖レモンを飲むと、甘く感じるぐらい。キュッとした爽快感にあふれ、目覚めやリフレッシュには最高な一本です。

キレートレモン無糖スパークリング
税抜76円
https://www.pokkasapporo-fb.jp/kire-to/

 

前のめりな炭酸の刺激とレモンフレーバー。「ザ・タンサン」

2018年に誕生し、強炭酸水ブームをけん引した一本がカナダドライシリーズの「ザ・タンサン」。当初からあるレモン味は、強炭酸の刺激とともに国産レモンエキスを使用し、スッキリとしたレモンフレーバーが楽しめます。

カナダドライ ザ・タンサン・レモン。税抜68円

「ウィルキンソン」に似た、ストロングで粒の大きい発泡感があります。ただこちらのほうがレモン風味がアフターではなく、最初から刺激と一緒に飛び込んでくる印象。暑い日など、ノドの渇きを潤したいときやお風呂上りに心地よさそうです。

カナダドライ ザ・タンサン・レモン
税抜68円
https://c.cocacola.co.jp/the-tansan/

 

なお、今回無糖炭酸トレンドを調べていたら「味香り戦略研究所」という機関が、無糖レモン飲料ブームの背景とともに、揚げ物やスナックとの相性診断をしているレポートを発見。社会が大きなストレスを抱えると「苦味」や「酸味」がトレンドとなる傾向にあり、近年顕著になってきたのがレモンによる「酸味」トレンドではないかと分析しているそうです。

また、今回紹介した商品群の中では、「ウィルキンソン タンサン レモン」と「ザ・タンサン・レモン」は苦味がしっかりタイプ。「サントリー 天然水スパークリング レモン」はしっかりとした飲み応え、かつ酸味がやや強いタイプとのこと。

研究所は、ペアリングデータも公表。今回の商品では、「サントリー 天然水スパークリング レモン」が「湖池屋 のり塩」とベストマッチなのだとか

 

いよいよ夏本場。さまざまなシーンをお好みの無糖レモン炭酸水で乗り切りましょう!

※オーケーストアとドン・キホーテで購入。各賞味期限は4~6カ月でした。また、商品名、価格、仕様、品揃え等は変更される場合があります。

[All Photos by Hideaki Nakayama]

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中山秀明

Hideaki Nakayama/ライター/編集/フードアナリスト

食の分野に詳しいライター兼フードアナリスト。雑誌とウェブメディアを中心に編集と撮影を伴う取材執筆を行うほか、TV番組や大手企業サイトのコメンテーターなど幅広く活動中。

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