【ステンレスマグに入れてはいけないもの】タイガー魔法瓶が直伝！NG飲み物や洗い方・買い替え時まで徹底ガイド

節約志向や自分好みの飲み物をいつでも飲める便利さからマイボトルを持ち歩く人が増えていますが、「ステンレスマグに入れてはいけない飲み物」があることは意外と知られていません。NGな飲み物、洗い方や買い替えのタイミングなど、事故や健康のためにも知っておきたいポイントをタイガー魔法瓶の担当者に教えていただきました！

普及する「ステンレスボトル（水筒）」

1923年から魔法瓶を開発している「タイガー魔法瓶株式会社」。登山や遠足だけでなく、節約志向、熱中症対策、環境意識の高まりといった傾向とともに、自分の水筒“マイボトル”を持ち歩くシーンが広がってきました。

中に入れる飲み物も幅広く選ばれていますが、実は“入れてはいけないもの”があることは案外知られていません。

そこで、タイガー魔法瓶の広報宣伝チーム・林優紀さんに、ステンレスボトルに入れてはいけない飲み物、お手入れ方法、買い替えの見極め方など、安心・安全なマイボトル生活を送るための知恵をうかがいました！

広がる飲み物の選択肢、NG飲料はある？

2024年「日本宅配水＆サーバー協会」の調査によると、72.0％の人がマイボトルを日常的に使用して、マイボトル利用者が入れている飲み物の順番も分かりました。

• 1位「お茶」（53.3％）
• 2位「水」（30.1％）
• 3位「コーヒー」（14.3％）
• 4位「白湯」（6.3％）
• 5位「スポーツ飲料」（5.4％）
• 6位「果実飲料」（0.9％）
• 7位「その他」（0.9％）
• 8位「乳酸菌飲料」（0.5％）

「お茶」「水」が圧倒的な数字ですが、カフェ利用の増加によって「コーヒー」、熱中症対策のための「スポーツ飲料」なども選ばれています。まずは、この情報を踏まえて「OKな飲み物・NGな飲み物」について、林さんに教えていただきました。

OKな飲み物

OKな飲み物はこちら。

• 水、お湯
• コーヒー（ブラック、砂糖・シロップ入り）
• 紅茶、ハーブティー、フレーバーティー（ストレート、砂糖・シロップ入り）
• 麦茶、緑茶、煎茶、玄米茶、烏龍茶

林さん：
基本的にシンプルなもの、砂糖・シロップ入りはOKです。

NGな飲み物

NGな飲み物はこちら。

• 牛乳、豆乳、オーツミルクなどミルク系
• カフェラテ、カフェオレなど牛乳入りのコーヒーや紅茶
• 飲むヨーグルト
• ココアなど乳飲料
• ミルクポーションを入れた飲み物
• フルーツジュース、果物の果肉を入れた飲み物
• 野菜ジュース
• お茶の葉
• プロテイン
• 飲むお酢
• 味噌汁、スープなど（塩分を含むもの）
• アルコール全般（★）
• 炭酸飲料全般（★）
• ジュース類（★）
• スポーツドリンク（★）

（★）スポーツドリンクや炭酸に対応しているボトルはOK

NGな理由

林さん：
炭酸飲料は密閉された水筒の中で圧力が上がると、フタが開かなくなったり吹き出したりする可能性があります。

炭酸飲料のほか、味噌汁やスポーツドリンクなどの塩分系、フルーツジュースやお酢などの酸性系、牛乳・乳飲料は、腐敗や変質によってボトルのステンレスを傷めて穴を開けてしまうことも。牛乳や豆乳などのミルク系が入ったカフェドリンクも注意が必要です。

林さん：
スポーツドリンクについては、タイガー魔法瓶の品質管理部で塩分量をチェックして使用できる対応ボトルも開発されました。味噌汁は塩分が強すぎるので引き続きNGです（ただし、ご使用後はすぐにお手入れをお願いします）。

公式Instagramで「OKな飲み物・NGな飲み物」について発信したところ、“いいね・保存”のチェック数が1,000件を超え、「知らなかった、今日から気をつけます」という驚きの声が多く寄せられました。メーカーとしても、皆さんの素直な反応を知ることができて、実用的な情報が響いたのだと実感しています。

長持ちの秘訣！正しい使い方 

質問：技術の進化、お手入れのコツなどについても教えてください！

衛生的に保つ企業技術 

林さん：
タイガー魔法瓶は、独自の加工技術によって金属を極限まで薄く延ばし、強度を保ちながら軽くなったステンレスボトルシリーズ「夢重力ボトル」を開発しました。

林さん：
軽くても、長年培ってきた真空断熱技術による保温・保冷性能は変わりません。

林さん：
内側には「スーパークリーンPlus加工」を施し、汚れやニオイが付きにくくし、スポーツドリンクの塩分による腐食も防いでいます。フッ素コーティングではなく、ステンレスをなめらかに磨き上げて、汚れが落ちやすくなるよう工夫しています。

林さん：
別々だった“パッキン”と“せん”が一体型になったもの、食洗器対応ボトルも増えてきています。時代とニーズに合わせて商品も進化して、お手入れは楽になってきています！

洗い方とお手入れのコツ

林さん：
ステンレスボトルをバッグに入れる際は「逆さ・横・斜め」は避けて「縦に固定」してください。

林さん：
ストロー付きのボトルは便利ですが、運転中の片手飲みは危険なので、車を停めてから飲むようにしましょう。

林さん：
どんな飲み物も水筒に入れたその日中に飲み切り、飲みっぱなしにせず、その日のうちに洗うようにしましょう。スポーツドリンクは塩分が入っているので、飲んだ後は必ずお手入れをしてください。水道水でササっとゆすぐだけでも大丈夫。

ステンレスボトルを長く使うためには、毎日の基本的なお手入れが欠かせません。入れてはいけない飲み物で「塩分」がNGなことと同じように、ハイターなどの「塩素系漂白剤」はステンレスを傷めるためNG。基本的に、スポンジや柄付きスポンジと中性洗剤で洗えば十分です。

「真空断熱ボトル用洗浄剤 TAA-B100」画像提供：タイガー魔法瓶

“コーヒーや茶渋のしつこい汚れ”には、タイガー魔法瓶から発売している「真空断熱ボトル用洗浄剤 TAA-B100」を使うと効果的です。専用洗浄剤を本体に入れ、約40度のぬるま湯を注いで2時間ほど放置した後、洗浄水を捨ててすすぎます。

“サビのような赤い斑点やザラザラしたもの”は水のミネラル成分なので、「クエン酸」で洗浄を。クエン酸（約10g）をぬるま湯で薄めて本体に入れて、2～3時間後に柔らかいブラシで洗ってすすいでください。ただし、クエン酸では茶渋は落ちないので、汚れに応じて使い分けることがポイントです！

買い替えの見極め方

質問：買い替えの目安、おすすめの捨て方はありますか？

林さん：
保温機能が落ちてきたと感じたり、うっかり水筒を落としてしまったときは、魔法瓶の効果がなくなっていないかチェックしてみましょう。

林さん：
方法は簡単。熱湯を本体に満量に入れて5分ほど待ち、ボトルの下の方をさわってみます。通常の魔法瓶なら熱さを感じませんが、「じんわり熱いな～」と感じたら、それは魔法瓶ではなくただの容器になっているので買い替えのタイミングです。普通のマグカップに熱湯をいれている感覚に近いです。

上部は口部からの熱が伝わって熱い可能性があるので、下部を触るのがポイント。そもそも魔法瓶の外側は熱くならないので、水筒を落としてへこんでしまった時などチェックしてみてください。

タイガー魔法瓶では、商品の生産が終了しても最大10年間、パッキンやせんなど修理に必要な部品を確保する取り組みを続けています。水筒部分が壊れたら買い換えなければなりませんが、部品を修理することで長く使うことができます。利用者からは、思い出の品を使い続ける喜びの声も寄せられています。

捨て方

画像：タイガー魔法瓶「サーキュラーエコノミー（循環型経済）」

林さん：
ステンレスボトルや水筒は通常「不燃ごみ」として処分されますが、2021年以降、大切に使ってきた水筒が次の形で活かされる仕組み「サーキュラーエコノミー（循環型経済）」に取り組んでいます。

2025年12月現在、回収BOXをボトルの販売店舗や市役所など全国500ヶ所に設置し、メーカーを問わず不要になったステンレスボトルを回収しています。回収されたボトルは、プラスチック、ステンレスなどの素材に仕分けされ、ありとあらゆる新しい製品へと生まれ変わっています。

2022年は約7,500本、2023年には約31,500本、2024年には93,400本を回収済み。プロジェクト開始から4年が経ち、設置場所も増えて、累計約211,000本のボトルが集まっています。年々参加者も増え、大事に使ってきた水筒が未来に活かされている道へと繋がっています。

担当者さんの“推しボトル”は？

質問：シンプルな直飲みタイプ、スピーディに水分補給ができるストロータイプ、200MLの少量サイズ、1L以上の大容量サイズなどバラエティー豊かにステンレスボトルがありますが、林さんにおすすめ商品はありますか？

林さん：
イチオシは、ワンプッシュマグボトル「真空断熱ボトル MTA-J型」。容量は500ml（税込4,510円）と800ml（税込4,730円）の2種類があり、優しい色合いでそろえています。

林さん：
片手で簡単に開けられるワンプッシュ機能付き、パッキン一体型を搭載しています。「夢重力ボトル」なので軽くて、パソコンやデスク周りのものを持って移動する時も、ハンドルに指をひっかけて持ち運びもラクラクです！

林さん：
炭酸好き・お酒好きにおすすめは「真空断熱炭酸ボトル MKB-T1型」。容量は、360ml（税込4,620円）・480ml（税込4,840円）・600ml（税込5,280円） の3種類を展開し、メタリックカラーがカッコいいボトルです。アルコールを入れても、本体とせんはまるごと食洗機で洗浄できて、しっかりお手入れできます！

林さん：
キャップを開けるときに炭酸ガスを少しだけ先に逃がす「炭酸ガス抜き機能」や、圧力が異常に高まった時に自動でガスを逃がす「安全弁」を搭載しているので、シュワっと噴き出す心配もありません。冷たさを長時間キープできるので炭酸も抜けにくいのもポイント。

林さん：
炭酸飲料だけでなく、スポーツドリンク、アルコールもOK！ 幅広く対応しているので、アウトドアやキャンプでお酒を楽しむことができます！

迷ったらQRコードでチェック！

タイガー魔法瓶では2～3年前から商品の裏側に取扱説明書に飛ぶ「QRコード」を記載するようになってきています。

スマートフォンで読み込むだけで「NGな飲み物」や「正しいお手入れ方法」をすぐに確認できます。今後の商品にも導入される予定、とのこと。迷ったときにQRコードをチェックする習慣が身につけば、より安心して水筒を使うことができますね！

お気に入りのボトルを相棒に、日常生活、デスクワーク、アクティブな活動に至るまで安心安全なマイボトル生活を過ごしてほしいものです。

［phptos by kurisencho］

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kurisencho／ライター

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