【焼き芋専門店ふじ】新品種・珍品種も！7種類食べ比べしてみた＜豪徳寺＞

寒さが厳しくなると恋しくなるのが焼き芋！今回は、数々のメディアで取り上げられる話題の「焼き芋専門店ふじ」を現地ルポ。紅はるか、安納芋はもちろん、ハロウィンスウィート、パープルスイートロード、宮崎紅、五郎島金時、鳴門金時里むすめと、新品種・珍品種含む実に7種類もの焼き芋を食べ比べしてみました。一体どんな味の違いがあるのでしょうか？お店の人気ランキングTOP３や、焼き芋のおいしい作り方も教えてもらいましたよ。

1 豪徳寺で8年続く「焼き芋専門店ふじ」
2 おいしい焼き芋の作り方
3 人気の焼き芋ランキングTOP3
4 まだまだある！懐かしい味わいから初めて知る品種まで
5 なぜ焼き芋専門店を？

豪徳寺で8年続く「焼き芋専門店ふじ」

2013年にオープンした「焼き芋専門店ふじ」。まねきねこで有名な豪徳寺に続く商店街の一角にあります。

軒先に吊られた大きな焼き芋の食品サンプルがチャーミングですよね。カラフルな断面の焼き芋が並ぶ看板もインパクト大！どことなくレトロ感が漂う店構えは、つい立ち寄りたくなる雰囲気です。

週末はやはり平日より混むそうですが、混む時間帯というのは特にありません。1日に作る焼き芋の数は約300本。18:00過ぎは完売したら閉店です。

持ち帰り専門店ですが、お店のイートインスペースでいただくこともできます。筆者が取材している間も、何人もの人が店内のベンチでサクッとお芋休憩していましたよ。

この日は7種類の焼き芋がラインナップ。10月〜3月は複数の種類が並びますが、常時7種類あるわけではないのでご注意を。ちなみに夏はほぼ1種類（土佐紅、鳴門金時、紅はるかなど）しかないそうです。

近所の人は今日のおやつとして1本買う人が多く、遠方から来る人は4-5本買うことが多いのだとか。たしかに、こんなに種類があったら食べ比べしたくなっちゃいますよね〜。

おいしい焼き芋の作り方

1時間半ほどかけてじっくりと焼き上げられる焼き芋たち。焼き芋はじっくり焼くといいとはよく聞きますが、実は50-90度（※）の間を最低でも10分くらいかけて通過することによりデンプンが糖に変わるのだとか。科学的！

※オーブンの設定温度ではなく芋の温度です。

自宅で焼くときは、なるべく熱が通りやすい細い芋を選んで、オーブンやトースターで30分ほど焼くのがおすすめ。電子レンジは便利ですが、急激に熱を通すので甘さを最大限引き出せないのだそうです。

しっぽを切って焼くのは、断面から芋の状態を確認するため。芋は端から悪くなるので、端の断面で判断できるんですね。

焼き栗は、1日2回ほど焼いています。栗を焼いているこちらの機械、見覚えのある人もいるのでは？そう、ポン菓子機です。昔家の前に来ると、ビニール袋に入れたお米を持ってワクワクしながら並んだのを覚えています。あ、でもここではポン菓子は売っていませんよ〜。

立派なお芋が焼き上がりました！さあ、筆者はもちろんこの日お店にあったメニュー7種類すべてを食べ比べたいと思います！

まだまだある！懐かしい味わいから初めて知る品種まで

五郎島金時（石川産）

石川県金沢市は五郎島地区で古くから作られている加賀野菜の名品。ホクホクしっとりとして、とても甘みがあります。皮がしっかりしていて、香ばしさも感じました。

紅はるか（宮崎産）

最近はスーパーでもよく見かける人気品種。秋はホクホクとしていますが、11月頃から年明けにかけて徐々にねっとり柔らかくなり、驚くほど強烈な甘さになります。焼き芋を頬張る幸せ感を存分に味わえる！　

鳴門金時　里むすめ（徳島産）

関西で有名な「鳴門金時里むすめ」。さつまいもの名産地、徳島県の里浦地区で作られています。上品な甘さでホクホク、しっかりした食感なので、焼き芋にも料理にもおすすめ。香りが上品だなあと感じました。

宮崎紅（宮崎産）

筆者イチオシ！いかにも焼き芋といった伝統的な味わい。ホクホクとして甘さ控えめ、懐かしさを感じます。甘みも食感もほどよく、バランスが絶妙です。

焼き芋はすぐに食べないときは冷蔵庫で保存し、なるべく早めにいただきましょう。食べきれない分はラップをして冷凍庫で保存するのがいいかも。解凍するときは電子レンジで温めてください。

なぜ焼き芋専門店を？

さて、奥深い焼き芋の世界を堪能しながら気になったのは、「なぜ焼き芋専門店を？」ということ。店主の上原さんに聞いてみました。

「元々はタヒチの黒蝶真珠を輸入販売する会社で働いていました。あるとき、物産展で出店販売していたら、向かいのブースで安納芋のロールケーキを売ってたんです。ロールケーキが大きく写されたポップを見ながら、『ロールケーキは欲しくないけど芋食いたいな〜』って思って（笑）。さつまいもって種類とかあるのかな、と調べ始めたのがきっかけです」

スゴイ思い切りのよさと行動力！レトロな店構えとほっこり癒される焼き芋から連想する店主のイメージとは一味違います。

そういえば、7種の焼き芋を並べたとき、色に特徴のある3種はわかりやすかったのですが、後の4種は筆者には全く区別がつかなかったんですよね。それを上原さんが一目でよりわけていく様子に驚いていると、「毎日芋見てますから」と一言。その研究熱心さが、「焼き芋専門店ふじ」のおいしさにつながっているのだなあと感じました。

さあ、今年も焼き芋の季節が始まります。まだ出会ったことのない品種とおいしさ、味わっちゃってください！

近くには、まねきねこで有名な豪徳寺もあるので、開運招福、心願成就をかねてお参りするのもおすすめですよ〜。

焼き芋専門店ふじ
東京都世田谷区豪徳寺1-7-11
10:00-19:00 ※18:00以降は売り切れ次第終了
木曜定休
https://f-yakiimo.com

※価格はすべて税込です。

※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※店舗営業については最新情報をご確認ください。

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山口彩

aya yamaguchi／統括編集長／フードアナリスト

インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「イエモネ」「TABIZINE（タビジン）」「novice（ノーヴィス）」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。引越し歴は15回。

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